内容説明
史書を繙き、悠久の時を生きた人を温かくみつめ、シルクロードへの想いを記し、辺境を旅した探検家たちの足跡を辿る珠玉の中国歴史随想。
目次
第1部 万邦の賓客(牧野の戦い;江南の時代 ほか)
第2部 西域・シルクロード(敦煌以前のこと;西域南道 ほか)
第3部 辺境歴史紀行(動乱の新疆;新しい女性の里帰り ほか)
第4部 歴史を歩く(歴史の数と理想;関帝廟のこと ほか)
著者等紹介
陳舜臣[チンシュンシン]
1924年神戸生まれ。大阪外大印度語科卒。61年「枯草の根」で江戸川乱歩賞、69年「青玉獅子香炉」で直木賞受賞
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感想・レビュー
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やいっち
70
古来より遺ってきた宝物文物は、少なくとも皇帝が集めてきたものの多くは北京や台北にある故宮博物院(館)に収まっている。すぐれた文物は、それを愛する人たちのもの、国籍も人種もこえて、人類の宝なのだ。それを「万邦の賓客」という筆者の好きな言葉で示している。 2020/10/05
じろう
1
現在問題となっているウィグルとチベットだがやはり歴史を遡って知識を得ることも必要だろう。中国とのロシア、イギリス、今はアメリカが狙っている地域なのだ。毛沢東の弟毛沢民がウルムチで処刑されたことも初めて知った。 2021/10/02
葉
1
中国歴史随想。鼻が高くて髭が多いのが匈奴の特徴だったらしい。江南の時代はそれ程知らない。安史の乱(755-763)や黄巣の乱(875-884)などは世界史専攻だったが記憶にない。随所に出る詩がその時代の独特の雰囲気を醸し出しており、その説明を読んでみると更に知見が深まる。このようなあまり読まない中国歴史紀行も面白い。2018/12/31
亀様
0
中国ものにある程度認識がないとわけがわからないと思います。シルクロードへの想いが記されています。