内容説明
和宮降嫁後、公武合体は順調に進むかと見えたが、幕府の理解者であった孝明天皇が突然崩御。日本中が激震するなか、伊東甲子太郎たちは、御陵衛士として新選組から分離独立を計画。対応に苦慮する近藤勇や土方歳三たちは、伊東等の脱退を認めるものの、馬丁の忠助を伊東とともに行動させ、伊東たちの殲滅の機会を探る。
著者等紹介
広瀬仁紀[ヒロセヨシノリ]
1931年、東京生まれ。成城大学経済学部卒。総合雑誌の編集長を経て、76年、直木賞候補となった『適塾の維新』で作家デビュー。経済小説、時代小説と幅広いジャンルで活躍するが、95年1月逝去
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感想・レビュー
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只三郎
26
伊東甲子太郎暗殺までの話し。 北辰一刀流の同門ということで、伊東と行動を共にし、新選組から脱盟した藤堂平助。 本作では藤堂平助と沖田総司のやり取りが描かれており、そのシーンに思わず胸がジーンと来てしまった。2016/03/13
ウッチー
14
藤堂平助の死が何とも悲しい。沖田とゆっくりと酒を交わす藤堂、舞妓を引き連れて駄菓子を買う沖田にほんわかするが、本編最後の油小路は痛たましい。2018/06/02
小雀✡ずーっと積読減強化月……
11
伊東による新選組脱盟から油小路の変まで。 ここまで平助の心中に迫った『高台寺編』が今まであっただろうか!土方サンの平助に対する心の内、平助の新選組に対する想い…忠助や総司でなくても涙が溢れてくる。平助を討った三浦に声を発する事もなく和泉守兼定を打ち降ろす土方サンが震えるほど格好いい『一に、士道に背き間敷事』。 余談…誤字なのだが近藤サンが土方サンに『蔵サン』と度々呼びかけるのに爆笑。2015/09/03
ちびごん
10
前回に引き続き、伊東さん斬殺まで。平助が切なすぎて、この油小路の変にはいつも涙してしまいます。そして、この場面では土方さんが震えるほど格好いい。全編を通して登場人物の心の動きをチョイチョイ挟む台詞回しにも慣れてきた感じ。舞妓さんを引き連れて駄菓子屋を巡る総司には笑ってしまったな。2015/11/15
キコ
7
舞妓さんをひきつれて駄菓子の買い食いをする沖田w2015/05/20