内容説明
人が旅する理由は「夢」の数だけ存在する。著者は数々の「夢」をもって旅し、カメラを携え自らの旅の理由を記録した。ホンコン・アメリカ・キューバ・オーストリアなどを舞台にマン・サローヤン・カポーティ・高見順らの言葉を引用しつつ「夢見た旅」を語り続ける。定評ある著者のカメラワークは、時に新鮮なそして懐かしい驚きを与える。単行本未収録75頁を含む充実したオールカラー3部構成。
目次
鳥は舞い
光は流れ
通過地点1
著者等紹介
沢木耕太郎[サワキコウタロウ]
1947年東京生れ。79年『テロルの決算』で大宅壮一インフィクション賞、81年『一瞬の夏』で新田次郎文学賞、93年『深夜特急第3便』でJTB紀行文学大賞受賞。他に『檀』『オリンピア』『血の味』等
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tu-bo@散歩カメラ修行中
20
沢木耕太郎さんの写真集。短い文章、小説の引用が、沢木さんの撮った写真の狭間に置かれている。その文は、写真と直接関係ないものが多いのだけれど、不思議なハーモニーを醸し出している。人や風景、旅の途中で出会ったもの、ピンぼけのものも多いのだけれど、それが又味になっている。旅は永遠の病、そして過程こそが旅なんだろう。<(_ _)> ☆四つ 再読するだろう。<(_ _)>2015/02/02
kommy
8
写真一枚一枚は完成された作品とは言えないが、添えられた文章と共に旅の雰囲気を味わうことができる。 「旅とは途上にあること」 「旅もまた舞い降りる」2017/07/15
ポン
4
文章はもちろんですが、写真にも味があります。2023/03/02
kco
2
地図にない街、夢見た旅、「ここに来ることになっていた」と思える場所と人。旅に出たい、と思うけれど、既に、常に旅をしているんだと思う。ずーっと。日々の仕事も明日のお弁当の準備も、旅の一部と思えば何の苦もない。しかし、「パラダイスは、誰にとっても予め失われている」から、「光は流れ」ているのかもしれない。出会えないひとを夢見て、出会ってウキウキして、別れて落胆してを繰り返す旅。2015/09/30
Junko M
1
楽しい本です。心を遊ばせるのに最適!写真からはいるのもよし、文章からももちろん。こんな平凡な写真でもいいんだって思ったり、心つかまれる写真もあったり。日常の中に冒険や旅があるんだな~2024/06/28