内容説明
女子高生の神代エリカ。高校生活最後の夏、エリカの通う女子高のテニス部員たちが、合宿中に喉を噛み切られたような傷を残し、失血状態で惨殺された。吸血鬼の仕業だ、という騒ぎの中、エリカは事件の解明に立ち上がる。実はエリカは「正統な」吸血鬼の父クロロックと人間の母の間に生まれた吸血族の一員なのだ…!父と共に真相を追うが、犯人によってエリカの親友・みどりがさらわれて―。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年福岡県生まれ。桐朋高等学校卒業。76年、サラリーマン生活のなかで執筆した「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞、ミステリー界に新風を吹き込む。以後、幅広い分野の小説を発表、ベストセラー膨大。2005年度日本ミステリー文学大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ありちゃん@道東民
45
何十年ぶりかの赤川次郎。学生時代、夢中になって読み漁っていました。もう、赤川次郎から離れて何十年。娘の友人から借りて読みました。吸血鬼シリーズは初読みで、懐かしい文体にゆっくり読みました。連作短編集です。吸血鬼と日本人の母(故人)の間に生まれたハーフの女子高生エリカが主人公です。現役の父親クロロックと違い血は吸いませんが。とある事件に巻き込まれたエリカの後輩とクロロックが再婚した時はびっくり!クロロックがまた、いいキャラクターなので大好きです。2016/03/07
扉のこちら側
38
初読。2014年1076冊め。女子高生の言動に時代を感じる。男女交際をしている子は「翔んでる」というらしい。2014/11/19
みかんめろん
35
久しぶりの読書。主人公のエリカは吸血鬼と人間のハーフ。吸血鬼のクロロックパパが正義の味方。赤川先生には珍しい勧善懲悪なライトホラー。読みやすくて引き込まれる。ざくざくと人が死ぬのは難ですがエリカ達の軽快なやり取りが楽しい。三姉妹探偵団や霊感バスガイドシリーズ同様やっぱり赤川さんのキャラクターものは面白いです。星3つ★★★2024/01/05
爽
26
赤川次郎久々だなあ。やっぱりおもしろいし読みやすい。気になるところもあるけど、それは気にせず読むとただただ楽しい。吸血鬼と人間のハーフが普通に高校に通って勉強しているわけだから、人間の血のほうが濃いのか?それにしても吸血鬼の身体能力の高さには驚き。あと催眠術にも。シリーズ化されているから、これから先も色々と事件が起きると思うけど、事件ばっかりじゃなくていい友達もいるし高校生活も楽しんでほしいな。2020/09/08
kaizen@名古屋de朝活読書会
21
箸休め的な軽(かる)読みかというと、そうでもないかもしれません。 主人公は赤川次郎らしい透明感のある女子高生。 複雑な心理描写はなく、素直でいい子。 葛藤も、吸血鬼と日本人との混血ということくらい。 あっけらかんと生きている。 迫り来る難問をつぎつぎ片付けたり、父親(吸血鬼)に相談したり。 ほのぼの家庭小説と言えるかもしれません。 殺人事件さえなければ。2011/07/05