内容説明
蒼き狼チンギス=ハンは、モンゴル高原に遊牧民の国家を建てた。その没後も国は拡大を続け、中国、イスラーム世界、ヨーロッパにまたがる巨大帝国に成長した。洋の東西は互いを直接知るようになり、人類は外の世界に対する欲望をさらに深めた。かくして多数の冒険家が、未知の世界に挑んだ。マルコ=ポーロはシルク=ロードを踏破し、キャプテン=クックは太平洋を航海した。世界の一体化である。
目次
第1章 宋と王安石の改革
第2章 チンギス=ハンとフビライ=ハン
第3章 朱元璋と明帝国
第4章 高麗と朝鮮
第5章 玄奘法師と天竺への旅
第6章 マルコ=ポーロと『世界の記述』
第7章 新大陸と黒人奴隷
第8章 キャプテン=クックと太平洋探検
著者等紹介
斯波義信[シバヨシノブ]
1930年東京市に生まれる。東京大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。大阪大学教授、東京大学東洋文化研究所教授、国際基督教大学教授、(財)東洋文庫理事長を歴任。現在は同財団特別顧問。専門は中国経済史
鈴木恒之[スズキツネユキ]
1944年台湾に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科単位取得退学。文学博士。東京女子大学講師、助教授を経て、文理学部教授。専門は東南アジア近現代史。特にバレンバン王国を中心とする港市国家の交易史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hiro
60
前半は、文治主義の宋、欧州にまたがる巨大帝国を築いた元、農民出身の朱元璋が作った明の中国の王朝と、朝鮮半島の高麗から朝鮮王朝の時代を、そして後半は、玄奘法師、マルコ・ポーロ、奴隷貿易、キャプテン・クックにより、世界の交流の歴史をたどる第4巻。ここで日本が登場するのは、元寇、倭寇と文禄・慶長の役(壬辰・丁酉の倭乱)。あまり知らなかったが、大航海時代の以前、明の鄭和(中国の軍艦の名前になっている)による七度の大航海が、中国の南海の島々の領有権を主張している根拠だったとはおどろいた。歴史はつながっている。2015/07/27
竹城 俊之介
52
戦争は悪かもしれませんが、侵略戦争には立ち向かわねばならない。金の侵略に立ち向かった岳飛、豊臣秀吉と戦う李舜臣の活躍が描かれる。 ◼️明侵略の道案内を断ったのを理由に朝鮮侵略を開始する豊臣秀吉。最悪な理由です。戦国武将オールスターズな日本軍、迎え撃つ方は大変だったと思います。李舜臣の活躍と亀甲船で日本を撃退。これこそが救国の英雄ですね。秀吉も天下統一前後のイメージが全然違います。晩年は残念です。 ◼️玄奘三蔵、マルコ・ポーロ、クックの冒険話。東西交流の時代。コラムのマルコ・ポーロ非実在説が興味深いです。2021/01/10
糜竺(びじく)
39
世界史を学んでみようと思い、マンガで読む事にしました。第四巻です。宋と王安石の改革、チンギスハン、朝鮮の世宗、玄奘法師、新大陸と黒人奴隷、についてなど学べました。王安石や世宗などは、ほとんど知りませんでしたが、民衆に喜ばれる政治をしたようで、こんな人もいたんだなあと、目から鱗でした。また、黒人奴隷の件ですが、知っていましたが、改めて読んでみてひどい歴史だなと思いました。6000万人も黒人がアフリカからアメリカ大陸へ連れ去られた説もあるようですが、今の日本の人口の半分位だからひどすぎると思いました。2018/08/23
nbhd
12
第4巻「モンゴル帝国、世界交流史」で想起した物事まとめ。①とってもとっても懐かしく感じた歴史用語→「ホラズム」(中央アジアからイラン高原に至る広大な領域支配を達成したイスラム王朝)②帝国モンゴルの支配形態…”おおざっぱな支配だから結果滅びだ”みたいに思っていたけど、「ヤサ」っていう法律や千戸制度ってのがあったみたいでわりと真面目。受験生だったころ習ったかなぁ。③玄奘三蔵レペゼン「文化に貢献した人は、歴史にポジティブに名を残す」。④マルコ・ポーロのあだ名「イル=ミリオーネ(百万)」嘘八百、江戸八百八町的語感2018/12/23
toto99
10
モンゴル・元の世界史的な役割がわかった。2016/09/27
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