内容説明
江戸初期、大胆不敵な幕府転覆計画が実行されようとしていた。幕府によって呂宋に流され、客死した内藤如安の息子・采女は、絵師の求甫と名を変え、九州各地の城を探っていた。その情報をもとに、明石掃部、大矢野忠右衛門は、倒幕の策を具体化する。それはイスパニア無敵艦隊の日本派遣、オランダ船の拿捕、長崎の制圧などを含む、壮大綿密な構想だった。
著者等紹介
新宮正春[シングウマサハル]
1935~2004。和歌山県新宮市生。報知新聞記者、野球評論家として活躍。「安南の六連銭」で作家デビュー。他に「後楽園球場殺人事件」「忍法鍵屋の辻」「勝敗一瞬記」など時代伝奇、スポーツ小説等で独自の地位を築く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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湖都
13
今ある積読本の中では最古参の本。10年以上読まずに持っていてごめんね…!島原と言ったらキリシタンを思うが、三斎(細川忠興)やら宮本武蔵やらが出てきて、加賀やら江戸やら呂宋やら世界は広く、あまりキリスト教の匂いがしない不思議な本である。江戸初期というよりは、戦国時代の香りの方がぷんぷんしている。名前だけ聞いたことがあるような人がいっぱい出てきて壮大な話をしたいるけど、これはファンタジー?まさか島原の乱ってこんなに政治的だったの?文体はそれほど堅くないのになんだか読みにくい。流すように下巻へ。2020/06/17