出版社内容情報
“旅先作家こそ、小説家の究極の姿"と語る著者は、今日もまた旅に出る。迫り来るは旅情か睡魔か、はたまた締め切りか!? JALの機内誌で連載された、旅のスペシャリストによる抱腹絶倒のエッセイ。
内容説明
私の人生は好むと好まざるとにかかわらず、旅の連続である―。講演に出向いたロンドン、高校の同級生と行く箱根、想定外の日本語が飛び交うエジプト。ラスベガスでは手に汗握るギャンブル。旅には出たいが原稿も書きたい。だから行く先々でいつも書くことになるのだ。訪れた先での仰天エピソードから小説の裏話に至るまで、旅先作家の日常が明かされる、JAL機内誌の連載エッセイ第一弾。
目次
旅先作家
成田まで
台北の街角で
東北の関羽
「磨刀雨」と「白毛風」
マイ・ファースト・フライト
「EVER VENDING STORY」
あぐら
水あたりと泥棒
混浴の思想〔ほか〕
著者等紹介
浅田次郎[アサダジロウ]
1951年東京都生まれ。95年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、97年『鉄道員』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、06年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、08年『中原の虹』で吉川英治文学賞、10年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞を、それぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
113
久しぶりにおじさま作家さんのエッセイを読んだ。さすがの筆力。さらさらっと筆に任せて書いているようでいて齟齬がないというか、絶妙に着地する。軽妙洒脱、偏屈なのに愛嬌があって、難しい言葉も読みやすく料理してしまう。長い時間をかけて少しずつ読んだので、一篇一篇が印象深く残った。2016/09/30
扉のこちら側
95
2016年583冊め。あちこち飛び歩いている印象のある著者だけれど、年の三分の一は旅先だという記述に驚く。作家はサイン会や取材旅行などがあってももう少し家にこもっていると思っていた。旅先のトホホなエピソードでクスリと笑わせてくれるのだが、ちょいちょい挟まれる「昔はワルだったんだよ」アピールは好ましくない。2016/07/21
あむぴの
45
旅行などをテーマにしたエッセイ。ひとつひとつが短いので、軽い気持ちで読める。作者は国内、海外共に、とてもたくさん旅行しているらしい。出てくるテーマが豊富で、どこかに自分の知っているポイントがありそう。「浅田次郎」の名前の由来も。凱旋門でバターになりそうだった話のほか、クスッと笑えるところも多い。笑いながらも、日本の伝統とか歴史とかを考えさせられる内容だった。初出:JALグループ機内誌『SKYWARD』 2015年3月、集英社文庫。2017/09/01
saga
42
JAL機内誌に連載され、題名、内容とも秀逸なエッセイ。『壬生義士伝』と同じ著者ということを意識せずに、書店平積みになっていたところを購入した記憶がある。誌の性質上、外国の事物にちなんだ内容が多く、海外旅行に行きたくなる。本場の北京ダックが食べたい! トランクに本を詰め込んで旅に出る著者に憧れる。2017/05/03
なにょう
30
機内誌のエッセイが単行本化して、文庫化し、二次文庫化した。納得の面白さ。新幹線でもあぐらをかくし、ワガママオヤジだし。付き合うのはタイヘン。でもね、人間やりたいことは我慢しないでやるべきだ。韓国でも台湾でも行ってみよ。好きな人はとことん愛せよ。新年早々またパワーをもらったぜ。2019/01/03
-
- 和書
- 建設車両の仕組みと構造