集英社文庫<br> はとの神様

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集英社文庫
はとの神様

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  • サイズ 文庫判/ページ数 412p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087451733
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

1980年代半ば。小学5年生のみなと、悟、ユリカは、周囲となじめない日々を過ごしていた。迷子のレース鳩をつかまえたのをきっかけに、3人はある計画を…。少年少女の成長物語。(解説/吉田伸子)

内容説明

転入したての5年生、みなと。父の仕事の都合で各地を転々、病的に潔癖な継母との毎日に、何かを待ち続けていた。同級生・悟は物知り博士。父が鳩レースにのめり込み、母と離婚していた。そんな二人が鳩を拾う。持ち主のオランダ人に届けにいき、同い年の娘ユリカと出会った。居場所のない者同士、響き合った三人は、自分たちだけで鳩を飛ばしに遠く稚内を目指す。少年たちの冒険と成長を描く傑作長編。

著者等紹介

関口尚[セキグチヒサシ]
1972年、栃木県生まれ。99年、茨城大学大学院人文科学研究科を修了。2002年、『プリズムの夏』で第15回小説すばる新人賞を受賞して、作家デビューする。2007年、『空をつかむまで』で第22回坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

七色一味

36
読破。レース鳩が可哀想なら、競走馬は可哀想じゃないのか? 人間の都合だけで掛け合わされ作られる猫は? 犬は? 鳩のレースを通して育つ心の形と、それにぶつかるザラザラとしたエゴの塊の心。全体的にきれいな物語なのに、ちょっとしたエキストラ的おばちゃんの言葉が、妙に後まで響いてしまったけど、とてもいい話です。2014/03/31

13
読友さんからの紹介本(ありがとうございます!)。とても親近感がわくタイトル(笑)。鳩レースの話です。物語は主人公のみなと・悟の少年時代から始まり、ハーフの少女ユリカに出会い、あるきっかけで稚内まで行くことになりレース鳩を放鳩させることに。稚内までは危なっかしくヒヤヒヤする旅。悟の勇気ある行動がカッコいい。後半はみなとと悟が大人になってからの話で、二人とも昔と変わらぬ友人関係(ライバル)で素敵でした。優しいお話です。2016/06/21

菜食主義@目覚めの刻!

13
少年たちの成長物語。物語の背景にあまりなじみのない「鳩レース」が登場するので、そんなことにも興味を魅かれましたが、登場人物たちもキャラがたっていて面白いですね。特にジローさん、今時こんなカミナリ親父(もはや死語)お目にかかれないでしょうが、厳しく、そして時に優しくて、でもだらしなくって・・・、なんとも魅力的な人ですね。ただ心残りなのは、美しく成長していったユリカが登場してこなかったことですかね。 関口作品らしく優しい物語でした。2014/07/09

ヒラソル

5
鳩でつながり鳩で大人になり、そして仲間になる。人を外見で判断しない偏見やいじめをしないようにという思いがよかった。子供への信頼と期待を感じる。子供は大人が思うよりも大人だ。大人は子供が思うよりも子供だ。どこを境に成長するのだろうか。何がきっかけになるのか。生き物を飼う育てるというのけっこう大きな変化を与えるだろう。鳩レースいいなぁ。血統とか競馬に通じるとこもあり興味深い。近所にもそういえば鳩舎のある家があるが、あれはレース鳩を飼っているのかもしれないな。2015/04/23

4
久しぶりに関口作品。探してたんだけどなくて今頃読みました。ライツィハーがどうなったのかこれから楽しみとなったとこで大人になってからの話になってしまい少し残念でした。でも相変わらず読んでいて楽しいと思えるのが関口作品だと思います。2014/05/24

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