集英社文庫<br> 鏡の偽乙女―薄紅雪華紋様

電子版価格
¥555
  • 電子版あり
  • ポイントキャンペーン

集英社文庫
鏡の偽乙女―薄紅雪華紋様

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 313p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087451030
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

大正三年、東京。画家を志す功次郎は容姿端麗な青年画家・雪華と出会う。やがて彼らの周りで不可思議な出来事が頻発し……。幻想と怪奇に満ちた、大正怪異事件帖。(解説/千街晶之)

内容説明

大正三年、東京。画家を志して家を飛び出した槇島功次郎は、雪の無縁坂で、容姿端麗な青年画家・穂村江雪華と出会う。風変わりだが聡明、ずば抜けた画才を持つ雪華は、この世に未練を残して死んだ者の魂を絵で成仏させる、驚くべき能力の持ち主だった。果たせぬ恋、罪深き業…死者たちの断ち切れぬ思いが、二人の周囲に不可思議な現象を巻き起こす。幻想と怪奇に満ちた、大正怪異事件帖。

著者等紹介

朱川湊人[シュカワミナト]
1963年大阪府生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。出版社勤務を経て、2002年「フクロウ男」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。03年「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。05年『花まんま』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

106
朱川さんの大正時代を背景とした連作短篇小説です。画家になりたい語り手と若い画家が主人公のふしぎ感漂う物語です。読んでいてある意味連城さんの作品を思い出してしまいました。連城さんはミステリー感が強いのですが朱川さんは怪異的な部分で読ませてくれます。2021/11/10

ポップノア♪@読書熱再燃中?

81
連作短編集5作品。画家志望の功次郎が、生きている死者「みれいじゃ」等を見分ける霊的な能力を持つ青年·雪華と出会うところから物語は始まる。昭和中期を舞台にした「ノスタルジック·ホラー」がお得意の朱川さんですが、今回は大正3年。因みに、大ヒット中の鬼退治アニメ映画を真似た訳ではありません。こちらが本家です!(笑) みれいじゃとは、何かに強い執着を持っている悲しい存在とのこと。確かに、目が不自由な妻と幼い娘の為にそれになった男の話は切なかったなぁ。しかも、自然の理を曲げた罪で必ず地獄に落ちる運命だなんてね(泣)2020/10/31

みかん🍊

79
時は大正初期,画家を志し家を出た風波は偶然志を同じくする不思議な青年雪華と出会い彼の住む蟋蟀館へ下宿する事になる、それ依頼摩訶不思議な出来事に遭遇し、雪華と共に解決の手伝いをする羽目になる、ゴーストハンターの物語。この世に妻や子、想いをよせる相手に対する未練を残し「みれいじゃ」になってしまう儚くも悲しい存在。実在の竹下夢二や石川啄木などや実在の人物をモデルに架空の人物として描かれていたりという所も楽しめる、平井某って誰かと検索して探してしまいました、あの方だったんですね。2015/11/27

アッシュ姉

77
朱川さん10冊目の出会いは、大正ロマン漂う怪奇幻想譚。期待を裏切らない面白さで満足度高し。この世ならざるものが引き起こす不可思議な出来事に巻き込まれていく展開が、わくらばシリーズと似ているが、こちらの方が楽しくて好き。雪華と風波の青年画家コンビもナイスだし、惣三郎の妖しい魅力にも惹かれてしまう。「みれいじゃ」「コレクタア」など、朱川ワードの響きがとってもいい。まだ明かされていない謎もあるので、続編の文庫化が待ち遠しい。2016/06/17

はつばあば

64
大正時代はなんとも言い難いロマン溢れる時代。に、関東大震災という厄災と混ざりあって幻想的な怪異を難なく受け入れられる。竹久夢二の絵からして耽美的だもの。そんな時代に「みれいじゃ」が。この世に死んでも死にきれない執着を持つ者。志半ばで死霊となった者。愛の為にこの世に縛られている・・否、死者に対する私達の未練が「みれいじゃ」をつくってしまったのかもしれない。東北大震災で大勢の死、イジメによる死。事故死など。「みれいじゃ」は決して大正時代の怪異ではなく、ふと、振り返った時私達の傍にいてくれてるかもしれない2016/04/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6999453
  • ご注意事項

最近チェックした商品