出版社内容情報
2027年大河ドラマの主人公・小栗上野介。幕末に重要奉行を歴任、改革を敢行しながらも幕府に殉じた彼の悲劇の生涯を描く、長編。
【目次】
内容説明
技術発展、様々な制度、政治の在り方など、近代国家の姿に衝撃を受けた小栗上野介は、帰国後、横須賀製鉄所の建設や日本初の株式会社設立、郡県制の導入などを推進する。だが、急進的な構想と率直な物言いは周囲の反発を招く。さらに、薩長中心の新政府の力が増す中、ある嫌疑をかけられ―。日本の近代化を仕掛けた異才の功績と、その儚い運命を綴った歴史長編。もう一つの幕末史、ここにあり!
著者等紹介
童門冬二[ドウモンフユジ]
1927年10月、東京生まれ。44年海軍土浦航空隊に入隊するが、翌年に終戦。戦後は、東京都庁に勤務し、知事秘書、政策室長などを歴任する。退庁後は歴史小説やエッセイを執筆。2024年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
91
下巻では海外から戻り、外国奉行や勘定奉行の役割を行いますが毀誉褒貶が激しく余り長続きしないようです。井伊直弼には重用されます。頭がよすぎて鋭すぎて敵を作りやすいのでしょう。勝海舟とは経歴には共通点が多いものの後世の評価は勝の方が上回るようです。が、この本を読んでみてもう少し人あたりがよく生きながらえていたらと思わざるを得ません。木内昇さんの「鑑賞」がまとまっています。童門さんは世間であまり知られていない人物を探し出すのがお上手です(上杉鷹山、直江兼続、蒲生氏郷、立花宗茂、細井平洲など)。2025/09/10