出版社内容情報
リベラリズムの衰退、命の選別、ジェンダーをめぐる攻防……
尽きることのない「不安の時代」を生きるための、心の旅の記録――。
東日本大震災から新型コロナの蔓延。日本、そして世界が大きな変化に曝された十数年。リベラリズムの衰退、ジェンダーをめぐる攻防、分断された被災地など、戦後の昭和的な社会の仕組みやそれを支える美徳が崩壊し、人々は不安の時代を生きている。著者がさまざまな現場に足を運び、そこで出会った人の生の声に耳を傾けながら、この社会を生きる意味を問う。新たな時代の扉を叩く、心の旅の記録。書き下ろし文庫版あとがき・まえがきを特別収録!
【目次】
第一章 政治は人を救えるか
第二章 ルポ・福島を行く ~分断された被災地
第三章 変わりゆく知のカタチ
第四章 揺れ動く世界
第五章 ジェンダーをめぐる攻防
第六章 問われる人間の価値
第七章 ルポ・沖縄を行く ~消えない傷跡
第八章 コロナ禍を生きる
第九章 不透明な時代の幸福論
【著者略歴】
1950年、熊本県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。国際基督教大学准教授、東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授、聖学院大学学長などを経て、現在は、東京大学名誉教授・熊本県立劇場館長兼理事長・鎮西学院学院長・鎮西学院大学学長。専攻は政治学、政治思想史。著書『悩む力』がミリオンセラーになったほか、『マックス・ウェーバーと近代』『増補版 日朝関係の克服』『在日』『姜尚中の政治学入門』『愛国の作法』『ニッポン・サバイバル』『トーキョー・ストレンジャー』『心の力』『維新の影 ─近代日本一五〇年、思索の旅』『朝鮮半島と日本の未来』など著書多数。小説『母─オモニ─』『心』も刊行。
【目次】