出版社内容情報
大坂の町を騒がす化けものウナギに、芸州秋山家の誇る剣豪を次々と襲う不審死。目明し修行中の飴売り少女と十手笛の精霊が大活躍!
内容説明
元気いっぱいの飴売り少女・みくは、先祖代々続く目明し。近頃、大坂の町には二十尺もの巨大ウナギや、土手を這う化けものが出没するとの噂。大酒飲みの精霊が宿る不思議な十手笛を携え、半信半疑で化けもの退治へ向かったみくを、不気味な異国の笛の音と「へのへのもへじの怪」が襲う!他、相次ぐ剣豪たちの不審死の謎に挑む一篇を収録。藩を越え、海を越え、みくとその仲間が大活躍する第3弾。
著者等紹介
田中啓文[タナカヒロフミ]
1962年大阪府生まれ。神戸大学卒業。93年「凶の剣士」で第2回ファンタジーロマン大賞佳作入選、ジャズミステリ短編「落下する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー。2002年「銀河帝国の弘法も筆の誤り」で第33回星雲賞日本短編部門、09年「渋い夢」で第62回日本推理作家協会賞短編部門、16年「怪獣ルクスビグラの足型を取った男」で第47回星雲賞日本短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
70
シリーズ第三弾。十手を預かる主人公みくの話はちょっとおいといて、蔵に入った盗っ人の話から。大坂は道頓堀の近くに唐物問屋の大店がありましてその蔵に入った2人の盗っ人。真っ暗な中で大量のねずみやらずるりずるりと蛇やら見た事のない生き物が。ぶぎゃーと飛び出た盗っ人たち。果たして彼らは何を見た?と、言うのが今回の話、その①。おみくに奉行所から町での化け物騒動を探って欲しいと依頼が。江戸時代にアナコンダだの、カメレオン、コブラだのそりゃ腰抜かします。結局、一番怖いのは強欲な人間てとこですか。話その②、③も面白い。2024/12/14
小梅さん。
8
おみくちゃん、頑張ってるね。素晴らしい。 母ぬいも素晴らしい。頻度は多くないけど、ここぞという時に大事なヒントをくれたりと支えてくれている。 1話目、冒頭から妖し過ぎて、その上、怪しい展開もあって、どうなることかと思った。あの人が敵に回らなくて本当によかった。 一九郎、とんでもないっちゃとんでもない奴なんだけど、少しは心を入れ替えてくれたのかな。だといいな。 あの箱の開け方のあれは、ちょっとカンニングのようなw あの4人の女の子たち、可愛かった。また登場するよね。 2024/12/13
げんなり
2
シリーズ三作目、お馴染みのキャラクターたちが活躍する様は見ていて楽しいし安心も出来る。日常のハラハラに疲れたこの頃には最高のチョイス。 今回はおまけが付いていて、で、このおまけが良かった。二作目で語られる設定を語り直すという体裁なのだけだ、お話を作る語る騙るなんてのの実例みたいな感じで楽しかった。2024/11/29
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- 和書
- さがしています