集英社文庫<br> 剛心

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剛心

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  • サイズ 文庫判/ページ数 512p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087447026
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

日本近代建築の雄、妻木頼黄(よりなか)。
幼くして幕臣の父を疫病で亡くし、維新後に天涯孤独の身となり、17歳で単身渡米。
のちにコーネル大学で学んだ異才は、帰国後にその力量を買われ、井上馨の「官庁集中計画」に参加。
以来、官吏として圧倒的な才能と情熱で走り続ける妻木の胸には常に、幼い日に目にした、美しい江戸の町並みへの愛情があふれていた。
闇雲に欧化するのではなく、西欧の技術を用いた江戸の再興を。
そう心に誓う妻木は、大審院、広島臨時仮議院、日本勧業銀行、日本橋の装飾意匠をはじめ、数多くの国の礎となる建築に挑み続ける。
やがて、数々の批判や難局を乗り越え、この国の未来を討議する場、国会議事堂の建設へと心血を注ぎこんでいくが……。
外務大臣・井上馨、大工の鎗田作造、助手を務めた建築家の武田五一、妻のミナをはじめ、彼と交わった人々の眼差しから多面的に描き出す、妻木頼黄という孤高の存在。
その強く折れない矜持と信念が胸を熱くする渾身作、誕生!

【プロフィール】
木内 昇 きうち・のぼり
一九六七年生まれ。東京都出身。出版社勤務を経て、二〇〇四年、『新選組 幕末の青嵐』で小説家デビュー。二〇〇九年、早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞を受賞。二〇一一年、『漂砂のうたう』で直木賞を受賞。二〇一四年、『櫛挽道守』で中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、親鸞賞を受賞。『茗荷谷の猫』『笑い三年、泣き三月。』『ある男』『よこまち余話』『光炎の人(上・下)』『球道恋々』『化物蝋燭』『万波を翔る』『火影に咲く』『占』など著書多数。

内容説明

明治19年、壮大な建築物が連なる街造りで異国に国力を示したい外務大臣の井上馨が「官庁集中計画」を打ち立て、米国帰りの建築家・妻木頼黄が参加する。だが、江戸の町並みを愛する妻木は、単に西欧を模倣した都市計画に反発。西欧の新技術を取り入れつつ、日本的な美しさを大切にして、赤レンガ倉庫や日本橋などを手がけるが―。己の信念を貫き、日本の未来を造った建築家・妻木の闘いを描く長編。

著者等紹介

木内昇[キウチノボリ]
1967年、東京都生まれ。出版社勤務を経て独立。インタヴュー雑誌「Spotting」を主宰し、単行本、雑誌などでの執筆や書籍の編集を手がける。2004年に『新選組 幕末の青嵐』で小説家デビュー。09年、第2回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞、11年『漂砂のうたう』で第144回直木三十五賞、14年『櫛挽道守』で第9回中央公論文芸賞、第27回柴田錬三郎賞、第8回親鸞賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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piro

43
明治時代、大蔵省臨時建築局で議院建築などに従事した建築家・妻木頼黄(つまきよりなか)を中心に綴られる物語。明治の建築家たちの熱い想いに、こちらも心が熱くなる一冊でした。明治建築界の三大巨匠の一人と謳われる(らしい)妻木の、美しい街並みへのこだわり、そして単に「箱」を作るのではなく、そこで働く人や訪れる人の気持ちまでも意識した設計を知り、建築家の仕事の奥深さを感じます。特に日本勧業銀行本店のプレゼンシーンは心が震えました。街並み全体の美しさを欠いた今の東京を見て、妻木は何と言うだろう?2024/11/09

くるみみ

20
東京・日本橋の意匠が昔から好きで今の職場から歩いて行ける距離でもあり、装丁画を見てワクワクした。今まで誰が創ったのか調べもしなかったのにまさか木内昇さんの小説で知ることが出来るとは。486ページとボリュームはあるけれど登場人物それぞれの視点からの妻木頼黄との仕事が語られていく構成が後々(妻木の晩年)に効いてきてとても良かった。美意識と鋼のような意思を貫いた人が信頼のおける部下たちと今でも美しく日本らしさを感じさせる日本橋を創り、完成を見届けられなかった国会議事堂の設計をした人物の評伝、のような小説だった。2024/11/17

イシカミハサミ

19
建築が嫌いだった。 もう少し穿つと建築家が嫌いだった。 いまでも別に好きではないけれど。 考え方が少し変わる契機になったのは、 ウィリアム・メレル・ヴォーリズを主人公にした 門井慶喜さんの「屋根をかける人」だった。 本作の主人公、妻木頼黄も建築のための建築をする人だった。 景色を造る人だった。 “嫌い”なのは建築家ではなく、建築よりも名を遺そうとする 自称建築家だったんだと気づいた。 ラストシーンはずっとかみしめていたい素晴らしさ。2024/11/09

広瀬研究会

9
主人公は建築家・妻木頼黄(つまき よりなか)。辰野金吾や片山東熊と同時代の人。第一章では何だかつかみどころのない印象だが、第二章では広島臨時仮議院をたったの半月で建てるというミッションに挑み、八面六臂の活躍でクリアする。ここが一番愉しい。安易に欧米のマネをするのではなく、その土地に根づいたものと融合させる……当たり前のことのように思えるけど、実際やるのは難しいんだなってことを改めて学びました。2024/10/28

しのぶ

6
近代建築見て歩くの好きなのに、「日本近代建築の雄、妻木頼黄」と言われてもピンとこず、しかし神奈川県立歴史博物館や横浜赤レンガ倉庫、そして日本橋とあげられれば深く納得。「江戸の終焉は明治維新ではなく関東大震災」と言ったのは確か荷風だったと思うのだけど、一千石の旗本の当主となるべくして生まれた人の目を通して見る失われゆく景色というのは、美しくも切なく悲しいものでした。巻末の解説もよく、検索して日本勧業銀行本店画像を見、彼の目指したものがほんのり理解できた気がします。それにしてももう少し長生きして欲しかった……2025/01/13

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