文春文庫<br> とめられなかった戦争

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文春文庫
とめられなかった戦争

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  • サイズ 文庫判/ページ数 181p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167908003
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0195

出版社内容情報

なぜ戦争の拡大をとめることができなかったのか、なぜ一年早く戦争をやめることができなかったのか。繰り返された問いを解説する。NHK教育テレビ「さかのぼり日本史」で放送された内容をもとに作った単行本「NHKさかのぼり日本史?昭和 とめられなかった戦争」の文庫化です。

「それまで侵略はなかった」と主張し続けてきた安倍首相に真っ向から対抗し、歴史家としての気概を見せた加藤陽子東京大学大学院教授。いまいちばん旬な歴史学者の加藤教授が、語り下ろし形式で、日本の近現代史をわかりやすく解説した本です。

本書は、「なぜ戦争の拡大をとめることができなかったのか」「なぜ一年早く戦争をやめることができなかったのか」がテーマ。繰り返されてきたこの問いを、人々の思いが今なお染みついた土地と史料から考え、日本の近現代史をわかりやすく解説していく歴史ガイド。



第1章 敗戦への道――1944年(昭和19年)

第2章 日米開戦 決断と記憶――1941年(昭和16年)

第3章 日中戦争 長期化の誤算――1937年(昭和12年)

第4章 満州事変 暴走の原点――1933年(昭和8年)

加藤 陽子[カトウ ヨウコ]

内容説明

なぜ戦争の拡大をとめることができなかったのか、なぜ敗戦の一年前に戦争をやめることができなかったのか。歴史の流れを決定づけた満州事変、日中戦争、日米開戦、サイパン陥落。この4つのターニングポイントから、歴史をさかのぼり、戦争へと突き進んだ激動の昭和を、人々の思いが今なお染みついた土地と史料から考えていく。

目次

第1章 敗戦への道―1944年(昭和19年)(西太平洋の小さな島々;緒戦の大勝、そして暗転 ほか)
第2章 日米開戦決断と記憶―1941年(昭和16年)(国力と精神力;「泥沼」からの脱出めざして南進へ ほか)
第3章 日中戦争長期化の誤算―1937年(昭和12年)(長江をさかのぼって;自衛と膺懲 ほか)
第4章 満州事変暴走の原点―1933年(昭和8年)(「起こった」と「起こされた」;「満蒙」の誕生 ほか)

著者等紹介

加藤陽子[カトウヨウコ]
1960年、埼玉県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。89年、東京大学大学院博士課程修了。山梨大学助教授、スタンフォード大学フーバー研究所訪問研究員などを経て現職。専攻は日本近現代史。2010年、「それでも、日本人は『戦争』を選んだ」で小林秀雄賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

106
本書は、内容案内の「NHK教育テレビ「さかのぼり日本史」で放送された内容をもとに作った単行本「NHKさかのぼり日本史②昭和 とめられなかった戦争」の文庫化」「「それまで侵略はなかった」と主張し続けてきた安倍首相に真っ向から対抗し、歴史家としての気概を見せた加藤陽子東京大学大学院教授。いまいちばん旬な歴史学者の加藤教授が、語り下ろし形式で、日本の近現代史をわかりやすく解説した本」に尽きる。短いし、読みやすい。2021/10/21

榊原 香織

63
サイパンを失った1944年の時点で戦争をやめることができたのではないか。そうすると被害状況がだいぶ違う。 ”さかのぼり日本史”ダイジェスト版的な本2023/04/03

zero1

61
どうすれば太平洋戦争は避けられたのか。歴史の分岐点を探る。11年にNHK教育で放送された4回シリーズをまとめたもの。一章は44年のサイパン陥落でB29による空襲が可能に。二章は真珠湾攻撃。三章は日中戦争。四章が満州事変と時代を遡る構成。歴史を振り返ることは重要だが、私は日露戦争で日本人の多くが勘違いしたと思う。この件については「ポーツマスの旗」(吉村昭)を読んでほしい。本書は200ページに満たず読みやすい。日本人ならもっと読んでいい本なのに、読メの登録が166件と少ないのはとても残念。2019/01/29

rico

59
戦争を終わらせるのは難しい。「とめられた」「とめるべき」タイミングを逸し、最終的にああなったあの戦争。加藤先生はそのターニングポイントを順に遡る。まず敗戦1年前のサイパン失陥。ここでやめてれば、空襲も沖縄戦も原爆もなかった。41年の真珠湾、37年の盧溝橋、33年の満州事変勃発。それは軍部が悪いと単純化できるものではなく、多分国民が選んだ結果。強いて言えば、日露戦争での成功体験と犠牲の大きさが判断をゆがめた。それは「失われた30年」も同様。8月15日。新たな「戦前」の始まりの芽を断固つぶすべく歴史をだどる。2024/08/13

おたま

55
もともとNHK「さかのぼり日本史」の番組の一つとして書かれたので、非常に平易な言葉で書かれている。アジア・太平洋戦争について、4つのターニングポイント(サイパン陥落、日米開戦、日中戦争長期化、満州事変)を取り上げている。それぞれのポイントで、日本が別の選択をしていれば、あのような大規模な、過酷な敗戦を迎えることがなかったのではないか。何故日本は斯様な選択をしてしまったのか、その過程を検証していく。ことは現在の日本の政治の選択の問題にも関わってきており、学ばぬ無謀な体質にもきちんと批判を加えてもいる。2021/08/25

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