集英社文庫<br> ミシンと金魚

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集英社文庫
ミシンと金魚

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  • サイズ 文庫判/ページ数 176p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087446456
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

【第45回すばる文学賞受賞作】
【選考委員絶賛!】
小説の魅力は「かたり」にあると、あらためて感得させられる傑作だ。――奥泉光氏

この物語が世に出る瞬間に立ち会えたことに、心から感謝している。――金原ひとみ氏

ただ素晴らしいものを読ませてもらったとだけ言いたい傑作である。――川上未映子氏
(選評より)

【絶賛の声続々!】
「言葉にならない」が言葉になっていた。掴んだ心を引き伸ばして固結びされたみたい。今もまだ、ずっとほどけない。――尾崎世界観氏(ミュージシャン)

いまだに「カケイさん」の余韻が、胸の奥をふわふわと漂っています。生きることの全てが凝縮されている、とてもいい物語でした。――小川糸氏(作家)

カケイさんの心の中の饒舌に引き込まれているうちに、小説としてのおもしろさと力強さに頭をはたかれました。読み終わった時には、自分自身が癒されて、私ももっと小説を書きたい、頑張りたい、と強く思いました。――原田ひ香氏(作家)

カケイさんの中に亡き祖母を見た。祖母もきっと見ただろう花々に私も出逢えると信じて、これからも生きてゆこう。――町田そのこ氏(作家)

認知症を患うカケイは、「みっちゃん」たちから介護を受けて暮らしてきた。ある時、病院の帰りに「今までの人生をふり返って、しあわせでしたか?」と、みっちゃんの一人から尋ねられ、カケイは来し方を語り始める。
父から殴られ続け、カケイを産んですぐに死んだ母。お女郎だった継母からは毎日毎日薪で殴られた。兄の勧めで所帯を持つも、息子の健一郎が生まれてすぐに亭主は蒸発。カケイと健一郎、亭主の連れ子だったみのるは置き去りに。やがて、生活のために必死にミシンを踏み続けるカケイの腹が、だんだん膨らみだす。
そして、ある夜明け。カケイは便所で女の赤ん坊を産み落とす。その子、みっちゃんと過ごす日々は、しあわせそのものだった。それなのに――。
暴力と愛情、幸福と絶望、諦念と悔悟……絡まりあう記憶の中から語られる、凄絶な「女の一生」。

【著者略歴】
永井みみ ながい・みみ
1965年神奈川生まれ。2021年『ミシンと金魚』で第45回すばる文学賞を受賞しデビュー。同作は三島由紀夫賞、野間文芸新人賞にノミネートされ、「ダ・ヴィンチ編集部が選ぶプラチナ本OF THE YEAR! 2022」に選出された。その他の著書に『ジョニ黒』がある。

内容説明

「カケイさんは、今までの人生をふり返って、しあわせでしたか?」。ある日、ヘルパーのみっちゃんから尋ねられた“あたし”は、絡まりあう記憶の中から、その来し方を語り始める。母が自分を産んですぐに死んだこと、亭主が子どもを置いて蒸発したこと、赤ん坊を背負いながら毎日毎日ミシンを踏んだこと…。諦念と悔悟を抱えた老女が、最期に手にした幸福とは―。第45回すばる文学賞受賞作。

著者等紹介

永井みみ[ナガイミミ]
1965年神奈川生まれ。2021年『ミシンと金魚』で第45回すばる文学賞を受賞しデビュー。同作は三島由紀夫賞、野間文芸新人賞にノミネートされ、「ダ・ヴィンチ編集部が選ぶプラチナ本OF THE YEAR!2022」に選出された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

となりのトウシロウ

105
一人暮らしで痴呆症のおばあさん・カケイさん。物語はカケイさんの独特のユーモラスな一人語りで語られる。自分の人生を振り返ると、それは壮絶な人生だった。家庭内暴力の父、母はカケイ産んですぐ亡くなり、継母にはイジメられ、ヤクザな兄、一人息子は自殺し、介護にうんざりの嫁・・・。でも、そんな過酷な人生も暗くなることなくしっかりと生きてきて幸せだったんだろうなぁとカケイさんの心の中の声の話ぶりから想像できます。誰にでも訪れる老いをテーマにした老人物語。2024/11/24

ぶち

103
すごいもの読んじゃいました。 自分の老後を想像すると、たくさんの不安事にかられ、暗澹たる気持ちになってしまいます。でも、この小説でとても救われました。これで、少しは安心して認知症も、介護される生活も受け止めることができそうです。そして、私に"お迎え"が来るときには、一緒に暮らしていた猫たちが総出でお迎えに来てくれたらいいなぁ、と思うのでした。私はその時、この表紙の絵のような手のひらの上の花々を見ながら、「私の人生は幸せだったと」と思いながら猫たちが来るのを待つのです。2024/08/17

nico🐬波待ち中

79
「このまんま、あしたの朝、目が覚めなきゃいいのに」一人きりで眠りにつく夜、こんな風に思いを巡らす時が私にも来るのだろうか。カケイさんの老後の生き方から、自分の老後について考える。不安と孤独に苛まれそうになって怖くなった。カケイさんの人生は驚く程に波乱万丈。けれど、カケイさんの手を最期に彩る花々に、カケイさんの"しあわせ"だった頃の記憶に、リアカのお迎えに、とても幸せな気持ちになれた。最後の最後で自分の人生を"しあわせ"だったと認識できたカケイさんに胸がアツくなった。それにしても、広瀬のばーさんカッケー。2024/08/24

はっせー

71
認知症患者からみた世界を描いた作品。複雑に見える世界をこんなにもうまく書いた本を他にみたことがない!衝撃を受けた!本書の主人公は認知症患者のカケイさん。カケイさんが過ごした一生はまさに波乱万丈。そんな人生過ごしていたら辛いかも。でも小説のある地点で見方が変わる。その変化が本書のスパイスになっている。読めて良かった!2024/10/20

アクビちゃん@新潮部😻

52
【2024ナツイチ】カケイさん、認知症になって、辛く悲しい出来事も少しは忘れられたら良かったのにね。まだ継母に薪で殴られたこと、みっちゃんのこと、旦那さんが蒸発したこと、辛い事ほど忘れられないのかもしれないね。それでも、幸せだったよね。カケイさん、手のひらに花が見える時まで頑張ろうと思わせてくれて、ありがとうね。2024/11/03

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