出版社内容情報
時は幕末。江戸城下、大久保の地。長く泰平の世が続き、代々この地を守ってきた鉄砲同心たちは、火薬の原料を転用したつつじ栽培の内職に励み、家計の足しにするようになった。今や時季には美しい花々を求めて多くの人が集まる江戸名所である。
礫(つぶて)家はつつじ作りに類まれな才を発揮する丈一郎、頑固者の父・徳右衛門、物忘れが多くなってきた祖母・登代乃、温和な母・広江、勝気な嫁・みどり、生真面目な息子・市松の六人暮らし。
喧嘩も笑いも絶えない一家が大小様々な事件に巻き込まれて――。温かな〈お江戸家族小説〉。
【著者略歴】
梶よう子(かじ・ようこ)
東京都生まれ。2005年「い草の花」で九州さが大衆文学賞大賞を受賞。2008年「一朝の夢」で松本清張賞を受賞し、同作で単行本デビュー。2023年「広重ぶるう」で新田次郎文学賞を受賞。「御薬園同心水上草介」シリーズ、「みとや・お瑛仕入帖」シリーズ、「とむらい屋颯太」シリーズ、『ヨイ豊』『お茶壺道中』『菊花の仇討ち』『三年長屋』など著書多数。
内容説明
幕末の江戸。鉄砲同心礫家の丈一郎は三十過ぎだが、つつじ栽培の内職に専心する毎日。父の徳右衛門が老いても家督を譲らぬためと、小禄の家計を助けたいからだ。ある日、父を訪ねて同役だった貫田が来る。田安家家老の俳諧の会に入りたいから仲介してくれというのだが…。銃の代わりに鋏を握る丈一郎が、礫家を巻き込む様々な事件に果敢に立ち向かう。笑いも喧嘩も絶えない大家族を描く時代小説。
著者等紹介
梶よう子[カジヨウコ]
東京都生まれ。フリーランスライターのかたわら小説を執筆、2005年に「い草の花」で九州さが大衆文学賞大賞を受賞。08年に「一朝の夢」で松本清張賞を受賞し、同作で単行本デビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
- 評価
-
時代小説大好き本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんぶん
Y.yamabuki
ごへいもち
みっちゃん
ton
-
- 和書
- 檸檬 乙女の本棚