出版社内容情報
偶然、女の絞殺を目撃した出稼ぎの男性が、死体で発見され……。国際人身売買組織を暴き、日本人の精神の荒廃を描く社会派長編推理。
内容説明
東北から出稼ぎに上京した男性三人。建設現場の仕事が過酷で、一緒に逃げ出す。金に困り強盗に入った屋敷で、女の絞殺現場を目撃。後日、三人のうちの一人が撲殺され…。刑事達は、その屋敷に出入りする外国籍の女と官財界の大物に注目。国際的人身売買組織と国を揺るがす汚職に迫っていく。色と欲に塗れた悪を炙り出す刑事の執念の捜査行。最後の大どんでん返しに震撼する圧巻の社会派ミステリー。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年埼玉県生まれ。青山学院大学卒業後、ホテルマンを経て作家に。69年『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞、73年『腐蝕の構造』で第26回日本推理作家協会賞を受賞。幅広いジャンルの作品を精力的に執筆。2003年度第7回日本ミステリー文学大賞を受賞。11年『悪道』で第45回吉川英治文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Syo
20
よくできた話だ2023/04/11
ブゥりん
8
最後のどんでん返しが楽しかった。下田と太田の刑事コンビがとても良くって、このおふたり他の話にも出てたりするのかなぁと思ったり。政界を揺るがすとてつもない犯罪に行き当たりつつも、結局はあと1歩のところで黒幕は罪を免れたのが悔しい!!ラストの2行の意味が掴めなくて悶々としているので誰か解説してほしい(笑)星4★★★★☆2022/05/18
さくらんぼ(桜さんと呼んでね)
4
青森から出稼ぎにきた3人。建設現場の仕事がキツくてお金も稼げず逃げ出す。お金も無くなり強盗に入った邸宅で殺人の現場を目撃してしまう。後日、路上で亡くなった者が出稼ぎに来ていた1人と判明。他の2人の行方を追ううちに、国有林の払い下げ問題や密航者、実態のない国際結婚と繋がっていく。久しぶりに森村誠一の社会派ミステリーを読んだ。よくここまで話を広げて書けるなぁ。2024/09/20
栄吉
3
★★★☆☆ ちまちま読む。初出は1977年とあり、馴染みが無い事も感じつつ、最後に!!となる。良い作品はいつ読んでも良いなぁ。2023/08/07
wankousan
1
45年前の作品であっても森村氏の小説は充分楽しめる。人間ドラマも魅力で素晴らしい。終わり方も凄く良かった。2022/12/19
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- 和書
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