集英社文庫<br> 室町もののけ草紙

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集英社文庫
室町もののけ草紙

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  • サイズ 文庫判/ページ数 338p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087442144
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

室町末期。ふと人心に魔が差す様子を、もののけの所業になぞらえて描いた歴史小説。情感あふれる筆致で、日野富子の実像に迫る。

内容説明

室町後期。政治に倦んだ将軍に代わり実権を握った正室、日野富子の心を支配していた思い。京の町が戦火に包まれた応仁の大乱を引き起こした山名宗全、細川勝元それぞれの事情。困窮の中、生き残りを懸けた絵師や猿楽師の情熱。時代が大きく変貌するとき、転機を迎えた人物は何を見て何を思ったのか。心情に寄り添ってドラマチックに描かれた連作歴史小説。室町の世のリアルを体感できる一冊。

著者等紹介

岩井三四二[イワイミヨジ]
1958年岐阜県生まれ。96年「一所懸命」でデビュー。同作品で第64回小説現代新人賞を受賞。98年「簒奪者」で第5回歴史群像大賞、2003年『月ノ浦惣庄公事置書』で第10回松本清張賞、04年「村を助くは誰ぞ」で第28回歴史文学賞、08年『清佑、ただいま在庄』で第14回中山義秀文学賞、14年『異国合戦 蒙古襲来異聞』で第4回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sin

66
権勢に群がり寄る有象無象をもののけと為し…京都では今でも先の戦といえば第二次世界大戦ではなくこの応仁の乱らしいが、その戦自体が政事という利権に命を賭けた茶番劇としか思えない。将軍以下、皆が己れの利権を追い求めており、そこには国を、いやその民を納めようとする気概が感じられない。作中登場人物がその不摂生から病を得て倒れ伏す様は如何にも目的意識を持たない迷い子のようで、そのような権力者に支配される民の苦悩する姿こそ描かれてはいないが想像に難くはない。歴史は繰り返すと云うが、ならば人は歴史から何を学ぶのだろう?2022/01/28

小太郎

23
岩井三四二さんは何冊か読んでますが印象に残ってるのが「三成の不思議なる条々」。今回舞台は応仁の乱そしてメインキャストがあの日野富子なので楽しみに読みました。10篇の連作短編集、前に出た単行本に3篇の書下ろしを加えた構成のようです。意外に知ってるようで知らない応仁の乱が分かり易く書かれていたのと富子ばかりじゃなくて色々な視線から見た室町末期がとてもリアルに感じられました。題名はもののけ草紙になってますが怪奇色は薄いように思います。 2022/03/28

ゆーり

22
応仁の乱前後、足利義なんちゃらが贅沢三昧で悪妻日野富子が政治に出しゃばって利権を貪って、、の乏しい知識で読みましたが。。日野富子が物の怪に取り憑かれて、の話かと思いきや、物の怪の取り尽くしまもない富子の気強さ。応仁の乱が始まった経緯。受領達の勢力図。こうなっていたのかと今更ながら歴史ってすごい! 戦国の世のでも長い戦いに飽く武将、ややこしい政に飽く将軍、子離れできない母と反抗期の将軍、厨二病寄りの武将もいる。そんな時代を俯瞰するのは物の怪か。学生時代好きでなかった室町時代が、目の前に生き生きと蘇りました。2021/05/05

かつおさん

21
世阿弥や音阿弥、狩野正信など芸術の祖の暮し向きや幕府や公家たちとの関係が興味深い。幕府の世継ぎ騒動、山名宗全と細川勝元の冷戦、畠山家や斯波家のお家騒動などが応仁の乱に延焼していく様が歴史小説っぽくなくてわかり易い。“実方中将”に自らの老いを見た音阿弥の想い。我が子に将軍の景色を見せたい一心で義尚を推した義政、富子の晩年の回顧。病に倒れ最後を悟った義尚の無念。長引く戦に虚しさを感じる細川勝元。”出世”や”戦い事”、等々、後から考えると”何のためだっけ”の積み重ねが歴史を作る。良い本てした。2021/03/14

Y.yamabuki

13
応仁の乱の前後、視点を変えての短編集。何故争いが絶えなかったのか?この時代の状況が分かって興味深かった。日野富子の話が三編、政治との関わりや息子義尚への思いが語られ、その時々の彼女の行動論理や心情が分かって面白かった。能役者や絵師の苦悩や苦労話が挟まれていが、彼らは東山文化を支えた人達で後の観世流、狩野派へと続くのかと感心する。タイトルのもののけは、御所の内外を権力を求めて歩き回る魑魅魍魎や屋敷内で恨んで亡くなった者達の霊(優曇華の花より)と言うことか。余り読んだことの無い時代で各話興味を惹いた。2021/11/05

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