出版社内容情報
末國 善己 スエクニ ヨシミ 江戸菓子舗照月堂 紫式部の娘 藤原定家 謎合秘帖 代筆屋おいち 更紗屋おりん雛形帖
内容説明
「美濃の蝮」の異名で恐れられた斎藤道三の娘・帰蝶は、密かに従兄・明智光秀に好意を寄せていた。しかし、隣国である尾張との衝突を避けるため、織田信長との縁談が進められることに。故郷に心を残しつつ嫁いだ帰蝶、信長、そして光秀…それぞれの運命は複雑に絡みあい、「本能寺の変」へと繋がっていく―。史実を大胆に換骨奪胎し、強く、そして美しく生き抜いた女性を鮮やかに描く時代小説。
著者等紹介
篠綾子[シノアヤコ]
1971年埼玉県生まれ。2000年『春の夜の夢のごとく 新平家公達草紙』で第4回健友館文学賞を受賞し、デビュー。05年「虚空の花」で第12回九州さが大衆文学賞佳作、19年『青山に在り』で第1回日本歴史時代作家協会賞作品賞を受賞。「更紗屋おりん雛形帖」(17年第6回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞)などシリーズ作品も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
186
明智光秀関連本、第二弾、図書館の新刊コーナーで見つけて読みました。篠 綾子および帰蝶が主人公の小説、初読です。本書は、戦国恋愛浪漫の佳作でした。沢尻エリカではなく川口春奈のイメージで頁を捲りました(笑)帰蝶(濃姫)が、資料・史実が乏しくて、実在していたか立証出来ないとは知りませんでした。こうなると小説家の腕の見せ所で、いかに用にも料理出来ますね。他の作家の帰蝶の小説も機会を見つけて読みたいと思います🦋🦋🦋2020/01/28
いつでも母さん
175
斎藤道三の娘・帰蝶。織田信長に嫁いだのは周知だが、その生涯は正確に記されたものはないらしく、いろんな作家が描いているが本作はこんな帰蝶の物語も有りか・・と読んだ。帰蝶の最期は信長と本能寺でが私には一番しっくりくる。帰蝶とうり二つの『おきよ』がどこまでも逞しく市井で生きる姿が印象深い。やっぱり信長の時代が面白い。2020/01/24
真理そら
51
信長の正妻、斎藤道三の娘、明智光秀の従妹と言われている帰蝶の生き方を描いた作品。『帰蝶(諸田玲子)』に比べて信長も帰蝶も純粋でかわいく描かれている。2019/12/21
坂城 弥生
37
織田信長の正室・帰蝶の物語。戦に翻弄され肉親同士が殺し合い昨日の味方は今日の敵を地で行くような戦国時代。それを生き抜いた一人の女性の物語だったと思う。2022/08/15
坂城 弥生
37
今よりもっと女が子供を産む道具としか見られていない時代。でも帰蝶の覚悟は神々しかった。道具と扱われ翻弄されたから生まれた徳姫と帰蝶の絆は血のつながりより深いと思った。一人の女性からみた戦国の時代の一幕。最後は涙が出た。2020/10/02