集英社新書<br> 海のアルメニア商人―アジア離散交易の歴史

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集英社新書
海のアルメニア商人―アジア離散交易の歴史

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  • サイズ 新書判/ページ数 208p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087212600
  • NDC分類 678.22
  • Cコード C0222

出版社内容情報

有史以来、アルメニアは次々と勃興する帝国のはざまで侵略を受け、「ディアスポラ(離散)」という運命に晒されてきた。
離散したアルメニア人たちは、近世のユーラシア大陸では「陸の巡回商人」として活躍していたが、近代になると「海の商人」に変貌し、インド・東南アジアを経て、香港や上海、日本にまで到来していたことが調査により明らかになった。
彼らは各地でどのようにコミュニティを築き、いかに生き抜いてきたのか――。
インド、マレーシアなどでの資料収集、墓碑調査、インタヴューをもとに、アルメニア商人たちの姿をアジア交易の視点から鮮やかに描き出す。


重松伸司(しげまつ しんじ)
歴史学者。
追手門学院大学名誉教授。
「マレーシアおよびシンガポールにおけるインド移民社会の形成と変容」をテーマに博士号取得(文学)。
著書に『マラッカ海峡物語 ペナン島に見る多民族共生の歴史』(集英社新書)、『マドラス物語――海道のインド文化誌』(中公新書)など。

内容説明

賢く、誇り高き「逃走」の生存戦略。ジェノサイドから逃れるために、世界各地に離散せざるを得なかった小民族アルメニア人。いかにたくましく生き抜いてきたか。

目次

第1章 アルメニアン・シルクロード
第2章 陸と海のインド交易回廊
第3章 アルメニア商人とイギリス東インド会社
第4章 アルメニアン・コミュニティの家族史―ホヴァキム家の事例
第5章 
第6章 アルメニア商船の日本就航
第7章 アルメニア商人の居留地交易
第8章 アルメニア通り・教会・ホテル

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

71
著者の『マラッカ海峡物語』が面白かったので手に取ったが期待以上だった。そもそもアルメニア自体があまり語られることがなく、しかも内陸国なのに海の商人であるから、そのいきさつに興味津々。イランの支配時に移住させられたあたりから陸上での通商に関わり、さらに海に出て行く。民族的紐帯がめちゃめちゃ強いわけではないが、血縁関係などを利用してネットワークをつくっている印象。そしてイギリス東インド会社などと駆け引きをしつつ、ニッチな貿易を日本などとも展開する逞しさは、物語として面白かった。こうしたニッチな研究も楽しみ。2023/05/07

bapaksejahtera

11
ユーラシア内陸の小民族で世界的な作家や俳優、運動家を輩出する彼らの海洋貿易に至る歴史。ペナンやマラッカ海峡の諸民族の交流に関する著書のある学者が、その研究の延長にものした本のようで、対象に肩入れし過ぎず、淡々した叙述が好ましい。中央ユーラシアに古い歴史を持つ民族集団が、イスラムの制覇下、イランとトルコのせめぎあいの中でアルメニア正教、聖典の民たる保護民として辛くも凌ぎ切り、一部は印度を交易拠点として海洋に乗り出す。英国東印度会社の庇護を受けての活動は終に日本に至る。薄手の新書であるが中身のある読書だった。2025/02/11

ジュンジュン

11
小国ゆえ、アルメニアの商人達は国家的バックアップやネットワークを持たなかった。彼らの武器はうさぎのような耳と目と脚。大きな耳で鋭敏に情報をキャッチし、時流を見抜き、俊敏に対応する。形勢不利とみるや、素早く撤収するフットワークの軽さ。大国と一線を画しながら、商品の種類と販路を分かちつつ共存を図る「ニッチ(棲み分け、隙間の意)交易」で生き残りを図る。2024/05/10

PETE

8
新書で出すべき本ではない。丹念に調べ上げられる事実に対して、意味づけする背景知識が読者に不足していて、それを補う日本語文献の紹介もない。 著者はアルメニア商人が一つの商売を精々10年程度しか続けず、安易に投げ出すのを謎としているが、『所有とは何か』のアフリカ商人の話が参考になると思う。政変でいつ商売が駄目になるか分からないから、小商いである程度金銭が貯まったら、恩を売る意味で人に譲ってしまい、別の所で商売して、政変リスクを仲間内でヘッジしている。2023/08/28

あるまじろの小路

4
書店で偶然に見つけて読んでみました。アルメニアというと最近ではトルコによる虐殺やアゼルバイジャンとの戦争などで悲劇の民族というイメージがついてしまいましたが、古代から諸民族がせめぎ合う複雑な地理的条件に置かれながらも、商人としてしたたかに生き抜いてきました。また近代に入って陸路による通商が衰退した後は、活躍の舞台を海に移し、インドから東南アジア、さらには中国や日本にまで至りました。一般的に取り上げられることの少ないこれらアルメニア人の足跡を、著者は豊富なフィールドワークのデータを元に再現していきます。2023/06/22

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