出版社内容情報
有史以来、アルメニアは次々と勃興する帝国のはざまで侵略を受け、「ディアスポラ(離散)」という運命に晒されてきた。
離散したアルメニア人たちは、近世のユーラシア大陸では「陸の巡回商人」として活躍していたが、近代になると「海の商人」に変貌し、インド・東南アジアを経て、香港や上海、日本にまで到来していたことが調査により明らかになった。
彼らは各地でどのようにコミュニティを築き、いかに生き抜いてきたのか――。
インド、マレーシアなどでの資料収集、墓碑調査、インタヴューをもとに、アルメニア商人たちの姿をアジア交易の視点から鮮やかに描き出す。
重松伸司(しげまつ しんじ)
歴史学者。
追手門学院大学名誉教授。
「マレーシアおよびシンガポールにおけるインド移民社会の形成と変容」をテーマに博士号取得(文学)。
著書に『マラッカ海峡物語 ペナン島に見る多民族共生の歴史』(集英社新書)、『マドラス物語――海道のインド文化誌』(中公新書)など。
内容説明
賢く、誇り高き「逃走」の生存戦略。ジェノサイドから逃れるために、世界各地に離散せざるを得なかった小民族アルメニア人。いかにたくましく生き抜いてきたか。
目次
第1章 アルメニアン・シルクロード
第2章 陸と海のインド交易回廊
第3章 アルメニア商人とイギリス東インド会社
第4章 アルメニアン・コミュニティの家族史―ホヴァキム家の事例
第5章
第6章 アルメニア商船の日本就航
第7章 アルメニア商人の居留地交易
第8章 アルメニア通り・教会・ホテル



