集英社新書<br> 僕に方程式を教えてください―少年院の数学教室

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集英社新書
僕に方程式を教えてください―少年院の数学教室

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  • サイズ 新書判/ページ数 280p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087212082
  • NDC分類 327.85
  • Cコード C0237

出版社内容情報

学校でも刑務所でもない、少年院における教育の可能性とは?
ベストセラー参考書の著者でもある注目の数学指導者と数学教育の専門家、少年院を知り尽くした元法務教官が、改正少年法施行を目前にそれぞれの立場から少年院における数学教育の意味を論じる。
「先生、自分も大学行けますか?」「あ~、もっと早く少年院に来てればよかった!」。
なぜ数学こそが、少年たちを立ち直らせるきっかけとなるのか。
「非行少年」たちの真実と数学の魅力に迫り、可能性のある子どもたちで溢れる少年院の在り方、数学教育の重要性を描く一冊。

◆目次◆
まえがき 高橋一雄
第一部 数学を学ぶ、非行少年の姿 高橋一雄
プロローグ 五十の瞳──突き刺す視線
第一章 少年院との出会い   
第二章 少年院のさまざまな風景
第三章 私が出会った少年たち   
第四章 調査・統計から見えてくる、少年たちの学力・学習に対する想い   
第五章 入院少年が必要とする教科指導とは

第二部 矯正教育における数学教育の意義 瀬山士郎
第一章 矯正教育との出会い   
第二章 数学を学ぶということ   
第三章 数学教育が矯正教育でできること 
   
第三部 「矯正教育の意義」および「少年の姿と現場の苦悩」 村尾博司
第一章 少年院とは
第二章 少年院でどういった教育がなされているか   
第三章 教科指導における数学教育の取り組みとその意義   
第四章 少年院における基礎学力の現在地とその行方   
あとがき 村尾博司

◆著者略歴◆
高橋一雄(たかはし かずお)
1961年生まれ。数学指導者。 1994年、東京学芸大学教育学部自然環境科学専攻、生命科学専修卒業。2020年、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修士課程修了。『もう一度高校数学』(日本実業出版社)、『大人のための やりなおし中学数学 一日一題、書き込み式』(光文社新書)など、学び直しの著書多数。
瀬山士郎(せやま しろう)
1946年生まれ。数学専攻。専門はトポロジー・数学教育学。1970年、東京教育大学大学院理学研究科修士課程修了、2011年、群馬大学教育学部定年退職。著書『トポロジー:柔らかい幾何学』(日本評論社)、『数学 想像力の科学』(岩波科学ライブラリー)、『ぐにゃぐにゃ世界の冒険』(福音館書店)など多数。
村尾博司(むらお ひろし)1959年生まれ。北海道大学教育学部教育行政学専攻、1982年卒業。1983年、多摩少年院法務教官を拝命、赤城、沖縄、盛岡少年院長歴任後、2019年定年退職。現在更生保護施設職員として勤務。『犯罪心理臨床』(金剛出版)他、共同執筆で被害者の視点を取り入れた非行少年への処遇論を展開。

目次

第1部 数学を学ぶ、非行少年の姿(少年院との出会い;少年院のさまざまな風景;私が出会った少年たち;調査・統計から見えてくる、少年たちの学力・学習に対する想い;入院少年が必要とする教科指導とは)
第2部 矯正教育における数学教育の意義(瀬山士郎)(矯正教育との出会い;数学を学ぶということ;数学教育が矯正教育でできること)
第3部 「矯正教育の意義」および「少年の姿と現場の苦悩」(村尾博司)(少年院とは;少年院でどういった教育がなされているか;教科指導における数学教育の取り組みとその意義;少年院における基礎学力の現在地とその行方)

著者等紹介

〓橋一雄[タカハシカズオ]
1961年生まれ。数学指導者。1994年、東京学芸大学教育学部自然環境科学専攻、生命科学専修卒業。2020年、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修士課程修了

瀬山士郎[セヤマシロウ]
1946年生まれ。数学専攻。専門はトポロジー・数学教育学。1970年、東京教育大学大学院理学研究科修士課程修了、2011年、群馬大学教育学部定年退職

村尾博司[ムラオヒロシ]
1959年生まれ。北海道大学教育学部教育行政学専攻、1982年卒業。1983年、多摩少年院法務教官を拝命、赤城、沖縄、盛岡少年院院長歴任後、2019年定年退職。現在更生保護施設職員として勤務。『犯罪心理臨床』(金剛出版)他、共同執筆で被害者の視点を取り入れた非行少年への処遇論を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

68
数学を学ぶことの意義を再認識。それは、国語にも通じると思う。自分で考えること、それを言語化すること。その基礎体力として、数学による抽象化と論理性、国語による言葉の意味と表現。数年前から、学ぶとはどういうことかを考えるようになった。基本は自発的に、そして、その環境をいかに作るかだと思う。中にあるこのフレーズ「心の扉には取っ手は内側にしか付いていません。外側には取っ手がないのです」ここなんだと思う。北風と太陽ではないが、そんなことかなと思う。2022/09/14

クリママ

49
塾講師である数学指導者の高橋一雄氏、大学教授である数学教育の専門家の瀬山士郎氏、少年院の元法務教官、元院長の村尾博司氏の、少年院における数学指導の意義、方法などについて。前記の2氏の、中学数学の具体的な指導方法とともに、実際に使うことのない数学を学ぶことの意義=抽象的にものを考えることの第一歩になることと、数学を学び始めた少年たちの変化について書かれている。そして、最後の村尾氏の少年たちへの思いは熱く、優しく、心打たれるものがあった。「ケーキの切れない少年たち」にも言及しながら、発達障害のあったニトリ⇒2022/12/06

みなみ

10
少年院で教科指導として数学を教えることは何をもたらすか。少年たちの学力は小学生レベル、いわゆる「小4の壁(算数の抽象思考が始まる学年)」でつまづいているのだが、現実には彼らは中学生高校生であり、小学生のように教えるとプライドを傷つけマイナスになる。そこで高橋氏や瀬山氏は少年たちに方程式を教える。抽象思考を伴う数学は一部の政治家がいうような「役に立たない」ものではなく、理論的思考を養うのに有効だということだ。少年院に入る子どもとはどういう環境にあるか?その後彼らはどうなるのか?なども知ることができた。2023/03/06

ユウティ

7
方程式思い出したいなと読んだら、全くそういう本ではなくて驚いた。なぜ数学を学ぶのか、数学を学ぶとはどういうことか、といった勉強の本当の根っこの部分が掘り下げられていた。数学を学ぶことで論理的な思考や想像力や抽象的な概念を獲得できる。それらは自分の考えや経験を文章化し、内面を言語化することの支えになる。生きていくために必要な技能とも言える。目に見える形で役に立つかどうかばかり気になり、こんな風に考えたことがなかった。感想書ききれない。他にもこういった本があるなら読んでみたいな。2023/03/23

てくてく

7
少年院の教科教育として数学を教え続けた体験とその効果、そこから得た考察などがまとめられている。特に外部講師としてかかわった髙橋一雄氏と瀬山士郎氏が執筆した部分においては、数学の学ぶことの重要性、少年院で学ぶこと、高卒認定試験に挑戦することがその少年にとってどのような効果があったかを知ることができる。彼らを結び付けたような存在の村尾博司氏の執筆部分の、諸般の事情があって少年院や更生保護施設にやってきた人の弱さや躓きやすさをしっかり受け止めている感じから、そういう大人が多くなることが大事なのだろうと思った。2023/03/11

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