出版社内容情報
意地悪は洗練を必要とする知的かつ優雅な行為。だからこそ、むき出しの悪意が蔓延する現代日本への処方箋たりうる。夏目漱石からメリル・ストリープまで。古今東西の例から意地悪の効用と技術を解説。
内容説明
意地悪は単なる悪口や暴力とも違って、洗練を必要とする「知的かつ優雅な行為」である。だからこそ、意地悪には人間関係を円滑にし、暴力的なエネルギーを昇華させる効果がある―。他者への罵詈雑言やヘイトスピーチといった、むきだしの悪意が蔓延する現代社会。橋本治は、その処方箋を「みなが意地悪になること」だとして、古今東西の例を挙げてその技術を具体的に解説する。読めば意地悪な人になりたくなる社会・文芸評論!
目次
第1講 意地悪とはなにか
第2講 メリル・ストリープに学ぶ意知悪の意味
第3講 樋口一葉は頭がいい
第4講 紳士は意地悪がお好き
第5講 紫式部に陰険さを学ぶ
第6講 男と女はどっちが意地悪か
第7講 悪を考える
第8講 それで、この話はどうまとめればいいのだろう
著者等紹介
橋本治[ハシモトオサム]
1948年、東京生まれ。東京大学文学部国文科卒業後、小説、評論、戯曲、エッセイと幅広く文筆活動を行う。『古事記』『源氏物語』『枕草子』『平家物語』といった古典の現代語訳も多い。『宗教なんかこわくない!』で新潮学芸賞、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、『双調平家物語』で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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