出版社内容情報
中世日本の思想は「声」によって形成・伝達された。親鸞や法然、日蓮の「生の声」が詰まった手紙や、琵琶法師の「語り」で広まった『平家物語』の読解などを通し、中世の新たな側面を描く画期的な一冊。
大隅 和雄[オオスミカズオ]
内容説明
本書が扱うのは、親鸞聖人の手紙や『平家物語』などの「声の記録」だ。その当時、文字を知らない大多数の民衆には「声」によって文化や思想が伝えられていた。親鸞聖人が遠隔地の弟子に向けて語りかけるように書いた、情感溢れる手紙を読み解き、当時の知識人と民衆の関係性を鮮やかに描き出す。また、同時期に成立した『平家物語』にも触れ、「声」が「文字」として書き留められることで成立した中世文化の誕生の背景を解き明かす。日本中世史学の泰斗による、研究の集大成となる一冊。
目次
まえがき―中世を体現する本
第1章 親鸞の著述
第2章 中世の手紙
第3章 世の移り行きを書く
第4章 平家の物語
あとがき―中世の声と文字
著者等紹介
大隅和雄[オオスミカズオ]
1932年福岡県生まれ。日本史学者。東京女子大学名誉教授。1964年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。網野善彦との共編著『大系 日本歴史と芸能』(平凡社・日本ビクター)で毎日出版文化賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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