集英社新書
イタリア貴族養成講座―本物のセレブレティとは何か

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087204490
  • NDC分類 361.81
  • Cコード C0236

内容説明

本書でいう「イタリア貴族養成」とは、ルネサンス文化華やかなりし中世イタリアの宮廷文化と貴族たちの「おたのしみ」を知ることで、「あの方、育ちがいいわ」と周囲の人々を感嘆させる、ノーブルな人間を養成するという意味である。ひとつには、一五二八年にイタリアで出版されるや、ヨーロッパ中の貴族が競って読んだ『宮廷人』や『饗宴』描くところのセレブの生活を追う。さらに、声楽家ならではの著者の音楽鑑賞のウンチクが語られる。本物への道は遠い。されど、知るだけでも十分に人生は愉しい。

目次

第1章 饗宴(準備編)―これで完璧、おもてなし(宮廷生活の華、バンケット;メッシスブーゴの『饗宴』 ほか)
第2章 饗宴(食卓編)―喜び歌え、宴は踊る(ようこそ饗宴へ;日本の王子がやってきた!?天正遣欧少年使節団の来訪 ほか)
第3章 ダンス―行儀作法は踊って学べ(ダンスは社交の基本なり;フェッラーラ宮廷に仕えたダンスのマエストロ ほか)
第4章 音楽―これが貴族の必修科目(宮廷人は音楽家であれ;女性歌手グループ誕生前夜 ほか)

著者等紹介

彌勒忠史[ミロクタダシ]
1968年、東京都生まれ。千葉大学大学院修了。東京藝術大学声楽科卒業。カウンターテナー歌手。「バッハ・コレギウム・ジャパン」に参加後、99年より、ヨーロッパを中心にオペラ、リサイタル活動を展開する。イタリア国立G・フレスコバルディ音楽院講師を経て、東京藝術大学助手、学習院生涯学習センター講師。「在日本フェッラーラ・ネサンス文化大使」の称号も授与されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メカメカ

1
声楽家の著者が主にルネサンス期のイタリア貴族の生活を「食」「舞踏」「音楽」を中心に紹介した本です。 イタリア貴族を養成するというよりはルネサンス期のイタリア貴族がパーティーなどをどのように主催・参加していたかがわかる本です。 それでも貴族がどのような能力が求められたのかが分かるので面白いです。武術もでき、かつ芸術的な教養を持つことが必要だそう。単に贅沢しているわけではないと思っていましたが、改めて知ると大変な生活だったのだろうと思います。 音楽は最低限の教養らしいし、ちょっとやってみるかと少し思いました。2016/06/23

aoi

1
中世イタリアで行われていたプロトコールが記されています。おもてなしの仕方、何を食べていたかは特に詳しい。また著者が声楽家なので、音楽とダンスについての記述が多い。2014/06/05

chisa

1
これを読むとイタリア貴族になれる・・・わけでは当然ないが、中世イタリア貴族の暮らしを知るには軽く読めるので良いかもしれない。著者の専門である音楽の項目に割かれている部分が確かに多めではあるが、料理やダンスなど貴族の生活を垣間見ることができて面白い。設けられた課題をクリアすると「爵位」が頂けるので(?)頑張ってみるのも面白い。2013/04/21

さく

0
イタリア貴族がなぜ豪勢な宴会をしていたのか…というところから始まり、食べていたものやダンスのステップ、歌のレッスンまで、ライトな内容も盛りだくさん。始終楽しく読める。これを読めばイタリア貴族に…とは行かないけど、当時の貴族の生活に少し触れてみるのも楽しい。2015/06/23

0
16世紀イタリア、とくにフェッラーラの華やかなバンケットの様子。著者が歌手とあって音楽の薀蓄大目。講座というより、薀蓄。さらっと読める。敵国に富と権力を示すために豪勢にやる、というのは、動物が体格などで競って力関係を決めるのに似ているなと思う。2013/10/23

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