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集英社新書
怪傑!大久保彦左衛門―天下の御意見番の真実

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  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087200706
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0221

内容説明

江戸時代草創期は、“戦国武士”がリストラされ、平時の武士へと姿を変えていく時代の幕開けでもあった。戦国武士の生き残りの大久保彦左衛門は、頑固なまでに武士の意地を貫き通した。彼の型破りな言動と生きざまは、やがて史実を離れて、講談界のヒーロー“天下の御意見番”を誕生させることになる。本書は、彦左の虚像と実像を、その著作『三河物語』にまでさかのぼり検証する。読者はそのなかで、新たな彦左衛門の姿を発見することになる。四百年にわたって庶民に愛されてきたヒーローは現代のリストラ世代に、深い共感を呼び起こす人物でもあったのである。

目次

第1部 大久保彦左衛門―その虚像と実像の魅力(天下の御意見番―虚構のなかの彦左衛門;天下の名著『三河物語』と彦左衛門の魅力;忠誠心と反権威の人;現代につながる彦左衛門人気)
第2部 大久保彦左衛門が生きた時代と徳川三代将軍(戦国武士の意地と気概―戦国の主従関係への憧れ;大久保一族の活躍;斜陽の大久保一族を支えて;今の主君はかたじけなきこと毛頭なし)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sfこと古谷俊一

1
大久保彦左衛門が、なぜ、後世にあれほど人気者になったのだろうか、というあたりを、経緯や(真偽いろいろな)エピソード、三河物語の書きぶりなどから考える、みたいな感じの本。逸話の真偽の扱いがイマイチわかりにくいのはありますが、小組織での親密な主君との関係性の思い出を大事に抱えて、国家政府機関の一部となった時代への不満ってあたりは面白い。2009/05/07

おかポン

0
戦国→武断→文治と激変する世を最期まで武骨な古強者として押し通した武将。単なる老兵の意地にも感じなくも無いが、本当に愛した主君であるが故、敢えて捨て身で批判していた真の忠臣のようにも感じ、どこか哀愁や切なさも感じさせる。そんな感情移入できるキャラクターが、後世に渡りいつまでも愛される「天下のご意見番」たらしめているのだろう。2013/03/01

いちはじめ

0
大久保彦左衛門といっても今の若い人にはぴんとくるのだろうか? という疑問がないではないが、その実像を探る論考。いわゆる「武士道」というものを考える上で、なかなか示唆に富む。2001/01/05

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