出版社内容情報
真澄に続き、真秀までもが強大な霊力に目覚めてしまった・・・!
それを知った美知主は、真秀たちを淡海から出すまいと配下に命令するとともに、佐保の一族を息長の手中に取り込むべく、佐保彦にある「交渉」を持ち掛ける。
脅しにも似たその言葉に佐保彦は何と答えるべきが逡巡し・・・
そして真秀は、真澄、御影を連れて、淡海を旅立つ覚悟を決めて・・・!
一方、大和国中では、伊久米の大王に嫁いだ美知主の大姫・氷葉洲姫が、大王の子を身籠もりつつ、悶々とした日々を過ごしていた。その煩悶の訳は、美しい異母妹・歌凝姫。淡海から突然やってきた妹が、あるいは他の美しい女たちが、夫である大王の心をとらえるのではないかと危惧した氷葉州姫は、あることを企む。己の言葉が、大和国内に嵐を呼ぶことを知らぬままに――。
氷室冴子が全力で書いた伝説の古代転生ファンタジー、疾風怒濤の物語は次なる高みへ―――!
巻末解説:前田珠子
【目次】
感想・レビュー
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よっち
19
真澄に続き、真秀までもが強大な霊力に目覚めてしまい、それを知った美知主が佐保彦にある交渉を持ち掛ける第8弾。真秀たちを淡海から出すまいと配下に命令するとともに、佐保の一族を息長の手中に取り込むべく美知主が動き出す中、真澄と御影を連れて淡海を旅立つ覚悟を決める真秀。危うい状況で佐保彦が決断を迫られる一方、大和国では大王に嫁ぎ身籠った美知主の大姫・氷葉洲姫その存在を脅かす、美しい異母妹・歌凝姫の煽りが効いていて、構図が大きく変わってくる中、たくましい真秀と確かな成長を感じさせる佐保彦がどう動くのか続巻に期待。2025/08/18