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出版社内容情報
仲間に見捨てられた後、意識を取り戻したライザー・ゲフォンの右腕は樹木になっていた。世界を飲み込まんとする自然異産《棘の森》はあらゆるものを黒い樹木に変えていく。世界を救う切ない恋の物語。
野々上 大三郎[ノノウエダイザブロウ]
えいひ[エイヒ]
内容説明
仲間に見捨てられ、森で意識を取り戻したライザー・ゲフォンを待っていたのは、樹木と化した右腕だった。世界を飲み込まんと拡大する自然異産“棘の森”は、あらゆるものを黒い樹木に変えていく。深黒と絶望の樹下、木漏れ日の中で出会った“眠りの魔女”に命を救われ、襲いくる獣との闘い方を教わるライザー。次第に彼は、人間離れした能力に目覚めていった。そして、“森の主たる竜”と“眠りの魔女”の時代を越えた因果を知ったとき、彼は結末へと向かい、立ち上がる。愛する少女と世界の命運を背負い、戦う、小さな獣の英雄譚―。第3回集英社ライトノベル新人賞“特別賞”受賞作品!
著者等紹介
野々上大三郎[ノノウエダイザブロウ]
1991年生まれ。書店員。河童三郎の筆名で、第三回集英社ライトノベル新人賞“特別賞”を受賞する。その後、改名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
8
あらゆるものを黒い樹木に変えていく自然が拡がり続ける世界で一部が樹木となってしまった主人公の話。設定は結構良く、登場するキャラクターもそこまで多くないのでそれぞれの動きも良かった。主人公がダメながらも努力していく姿も英雄っぽくなく良い感じ。次回作も楽しみ。2017/04/19
真白優樹
5
世界を飲み込まんと異質な樹木が迫る世界で、獣と化した少年が少女の為に戦う物語。―――例え獣と化してでも、それでも守りたい、だから。人ではなく化物、獣。突然転じた世界は立ち止まる事を許さず、それでも守りたいものの為に、少年は獣としての力を用い王へと戦いを挑む。抗う事の出来ない恐怖が迫るこの物語は、それ故に独特の、どこか切ない風が吹いている。だけど、だからこそ最後の再会が、一筋の希望を感じさせる物語なのである。獣として少女と共に歩む少年は、これから先どこへと進み何を見るのだろうか。 次巻も楽しみである。2017/03/30
nawade
5
★★☆☆☆ 第3回集英社ライトノベル新人賞特別賞受賞作。文混沌に襲われ仲間を助けるために囮になった主人公は代償として右腕が樹木と化していた。突如、牙をむいた森の主たる竜と対峙することになった小さな獣の英雄譚。混沌に侵食された身体を用いて愚直に戦う主人公の姿は歪で英雄たる姿とは程遠い。それ故の英雄譚ではなく英獣譚なのだろう。歪な身体で戦える精神性ということで意地っ張りで他人の心に鈍感な性格が設定されたのだろうが、それ故に変わりゆく心身に対する恐怖等の描写が省かれ平坦な印象が残った。2017/03/25
村人
3
世界を飲み込む樹木とそれに巻き込まれたライザーがひとりの少女と出会うことで世界の命運をわける大きな選択に迫られる。平穏な日常がある日を境にガラリと一変するまでの経緯も目が離せませんでした。ライザーを取りまく交遊関係もよくある幼なじみどうしの掛け合いも、あとがきを通すことで違う光景が見えてきて二度楽しめました。強いて言うならば、世界を飲み込む樹木が人類に対してもたらす抗いようのない残酷性のようなものがもう少し欲しかった。2017/03/28
菊地
1
スケール感が大きいのか小さいのか、しっくり来ない感じだった。よく言えば王道だし、悪く言えば古い感じも受けたし、文章や展開のさせ方に堅さも見えた。個人的好みだとあまり楽しめない感じではあったけど、イラストは好きだったかなぁ。2018/04/07
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