出版社内容情報
鉛中毒の歌舞伎役者・吉十郎を最後の舞台に立たせ、肘を壊した名力士・陣幕も土俵へ返り咲かせた南方仁は、ペニシリンの運搬を容易にする粉末化に挑む。多紀元エンから依頼された川越藩への出張で、粉末ペニシリンは役に立つのか? そして、道中の旅籠で仁は不思議な少女と出会う…!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 零細企業営業
22
白粉に含まれる鉛中毒の歌舞伎役者の引退公演。ほぼ瀕死の状態で舞台に上がるも役者としての執念で公演をやり切り、翌日に死亡。その次は、相撲取りの左肘の軟膏遊離を外科手術で除去。その後快癒して土俵に上がる。ペニシリンの粉末化の研究をする山田。母親の葬式に中座して研究に打ち込み強力なペニシリンを作る。その株で粉末化の研究をしていたら、、ちょっとしたミスで粉末化に成功。その後、川越藩に向かう途中、仁の祖母(多分)と出会う。川越藩では奥のコブの除去手術を行うが輸血への反発が凄く血液型の判定をして候補者を選ぶが無事終了2020/06/16
Norykid
16
歌舞伎役者、相撲取りなど伝統芸能の達人の治療でさらに名を高める南方仁。そして、またも幕閣の依頼。権力者絡みの診療は常に綱渡り。失敗すれば後は無く、受諾以外に道はない。今回もハラハラさせてくれます。最近は派閥争いからも超越しつつあり、軽快な展開となってきて楽しめた。2016/04/09
ミロリ
9
坂東吉十郎、最後の舞台。鉛中毒そのものの恐ろしさと鉛に対する知識の少なさが不憫でならないです。最上等の白粉を使っているから大丈夫という田之助さんにそう思いました。咲さんの手違いによってペニシリンの粉末が誕生。その後咲さんへ指輪をプレゼント、イカヒコーキのお初ちゃんとの出会い。2017/05/28
syuntaro
6
【幕末にタイムスリップした医師の活躍を描く】第6巻より続く。現代から幕末にタイムスリップした医師・南方仁は類稀なる医術で数多くの命を救ってきたが、その名は江戸城下に留まらず全国へ知られていく。鉛中毒の歌舞伎役者・坂東吉十郎を最後の舞台に立たせ、肘を壊した名力士・陣幕も土俵へ返り咲かせ、川越藩からの依頼で重要人物の手術を行い成功させる。ペニシリンの運搬を容易にする粉末化にも挑む。山田順庵の活躍、元スリのお駒の恋などその他の話も目が離せない。川越への道中で出会った不思議な少女も印象的だった。惹かれつつ次巻へ。2016/01/10
コリエル
4
歌舞伎役者執念の芝居。仁がとうとう咲への想いを告げる。いよいよ輸血にも挑戦など、今回も見せ場多し。2017/11/20