出版社内容情報
18世紀、ロシア。宮廷を牛耳るのはピョートル大帝一家。公女アンナは、ある日突然美貌の青年と婚約することになる。それは、この宮廷中を揺るがす陰謀と事件の幕開けだった。2013年ロマン大賞受賞作。
内容説明
18世紀、ロシア―。ピョートル大帝一家は宮廷の中心にいた。欧州の貴族には田舎者と馬鹿にされることもあるけれど、ロシア宮廷では誰もが自分たちに道を開け、頭を垂れる。大公女アンナは、ただただ幸せな毎日を謳歌していた。だがある日突然、アンナは美貌の青年貴族と婚約することになる。それが、歴史を揺るがす、大事件へと発展していくとも知らずに…!!2013年度ロマン大賞受賞作!!
著者等紹介
一原みう[イチハラミウ]
『水恋花』で第160回短編小説新人賞受賞の後、『大帝の恋文』で、2013年度ロマン大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フキノトウ
23
面白かった。宮廷の陰謀に次ぐ陰謀というのが、珍しかった。この子、裏切るのかなー、人格が変わって...とか心配だったけどそういうこともなく安心して読めました。よかったー。恋愛方面も、微糖というか、無きに等しかった(笑)こういう、歴史小説大好きです!2014/06/13
むつぞー
21
史実を下敷きにした宮廷陰謀、しかも舞台も珍しいロシアもの。 大公女アンナを中心に描かれますが、本当は家庭教師のマリア・カンテミールを描きたかったので? アンナも魅力はあるけど、マリア・カンテミールとピョートル大帝、そしてカール・フリードリヒのあたりをもっとしっかり読みたかったです。もちろんピョートル大帝の妻であるエカチェリーナの描き方も良かったと思うし、大帝の恋文の扱いもとても良かったです。 こういった人間関係、陰謀劇ということもあって、糖度はかなり低めですが、個人的には好きなので、今後も期待してます。2014/05/20
みみずく
13
ロシアの大公女がヒロイン。実在人物が登場する物語で、作者のデビュー作ということもありギュギュッと詰まった内容だった。ただ、起こったことに右往左往するヒロインの目線だったのでどうも物語の全体像がなかなか把握出来なかった。 とはいえ作者にとって繋がりが深い国の話、ということなので原点を知ることができて興味深かった。2018/11/07
はなりん
12
甘い恋愛ものではなく、宮廷の裏側の人間模様の物語。アンナが徐々に自分で考え成長していくのがよかった。恋愛ものとしては、カールとマリア、大帝とマリア、アンナとカール、なんかモヤモヤしますが、史実に沿っているとのことで、しょうがないのかなぁと・・・。2016/01/10
幸音
11
絵師買いしたロマン大賞受賞作。18世紀のロシアを舞台にした、ピョートル大帝一家と突如決まったアンナの婚約話。タイトルの通り大帝とその愛妾であり大公女姉妹の花嫁教育係の恋が切なく、でも下した決断が潔く純愛なものだったように思う。マリアの貴婦人ぶりが素敵。その代わり、アンナ自身の恋についてはときめきがあんまりなかった。アンナとリーゼはお姫様なのに両親の呼び方と軽い口調に違和感があったけど、あとがきに呼び方の説明があったので納得。記号や番号で語りの視点や場面の切り替えを示してないので、読みづらかったのが残念。2014/03/02