出版社内容情報
誘拐された伯爵令嬢が抱える秘密とは…!?
19世紀ロンドン。社交界で注目を集める伯爵令嬢のメアリ。その理由は、幼い頃誘拐され、下町で育ったから。ある日、美貌の青年伯爵が奇妙な頼み事をしてくるが、メアリの秘密に関することで!?
内容説明
19世紀、イギリス―。いま、社交界で注目を集める伯爵令嬢のメアリ。なぜなら、彼女は「赤ん坊の頃、乳母に誘拐され貧しい下町で育った少女」だからだ。ある牧師によって見つけだされ、伯爵家に戻って数年経った今でも、メアリの噂が消えることはなかった。そんなある日、美貌の青年伯爵が奇妙な頼みごとをしてきた。それは、メアリの秘密にまつわることで…!?2012年ロマン大賞受賞作。
著者等紹介
白川紺子[シラカワコウコ]
三重県出身。『サカナ日和』で第154回雑誌Cobalt短編小説新人賞に入選の後、『嘘つきな五月女王』で2012年度ロマン大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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みちゃ
33
ヴィクトリア朝を舞台にしたファンタジックなラブストーリー。花売り娘から伯爵家の令嬢になったメアリのお話。ヴィクトリア朝の正統的なラブ・ストーリーかと思いきや、登場人物のあの人やこの人が不思議な「力」を発揮しだして、一気にファンタジーの世界にもっていかれます。いい意味で裏切りがあり、楽しい作品です。そして、友風子さんの絵がかわいい!2013/01/03
ぐっち
27
白川紺子さんの最初の文庫。コバルトでたくさん出てるので、ベテランさんかと思っていたら、意外と最近のかたなのですね。下町で育った伯爵令嬢には秘密があった。ふわっとしたイラストと、ふわっとしたキャラが相まって可愛らしかったです。2017/01/15
豆乳くま
22
白川紺子さん作者読み。デビュー作なのですね。コバルト文庫だし表紙からも私は完全に対象年齢外ですが(笑)。でも内容は19世紀イギリスで赤ん坊の時に誘拐され12歳で伯爵家に戻って来たメアリの秘密から巻き込まれた事件とは?危険な香りのミステリーとファンタジーの融合。おっとり上品な作風は今と変わらず好感が持て益々ファンになりました。でもこのイラストのメアリはいいとしてもジョシュアは幼すぎ可愛すぎ?キャラと合ってなくて読みながらも何だか混乱してしまうわ。もうちょっと悪い感じで描いて欲しかったな(笑)2017/02/05
しゃちおおかみ
20
確かに大賞、と思わせるスムーズな読み心地の作品。新人さん作とは思えないわ・・・。上流社会になじめないメアリが、愚図でとろい娘になってないのが良い。自分の弱さを自覚して悩むところに共感出来るキャラになってた。このレーターさん、コバルト本誌位でしか知らなかったのですが、私は、この作品には合わなかったように思います。せっかくこんなに事細かに時代風俗描写が入った文章なのに、絵のほうは考証は曖昧だし何より男性のデッサンが悲しい。ベーキングパウダーを入れずに焼いてしまったパンのよう、何も想像が膨らまない。2013/01/16
ゆり
19
お話や言葉の雰囲気がていねいで柔らかくて私好みでした。文章もすらすらとても読みやすかったです。ロマンスもかわいらしくて良かったです。ふたりでパイを買う場面が好き!自分の嘘つきを悩んでも打ち明けられないのはちょっともやもやしたけど、でも彼女の立場なら無理ないよね、と。それでもジョシュアやジュリアさんを飾り気ない愛情で救ったのは真実で、それがきちんと描かれていたのが良かったです。挿絵も児童書風でとてもきれい。ラヴィントン家の秘密設定が面白かったので、今回と主役を変えて、もっと別のお話を読めると嬉しいかも。2012/12/31
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