出版社内容情報
ついに登場!! 氷室冴子の平安ロマネスク!
17歳の貴志子は、親子ほどに年の違う恋人から、彼の娘で15歳になる晃子を預かってほしいと頼まれた。気が進まない貴志子だったが…? 代表作『ざ・ちぇんじ!』と共に文庫・単行本未収録作品が文庫化!
内容説明
十七歳の貴志子は、親子ほどに歳が違う恋人の有実から、彼の娘の晃子を預かってほしいと頼まれた。晃子は十五歳。気が進まなかった貴志子だが…?表題作『月の輝く夜に』のほか、同じく文庫未収録作品『少女小説家を殺せ!』『クララ白書番外編 お姉さまたちの日々』を収録。そして文庫・単行本で134万部を記録した不朽の名作『ざ・ちぇんじ!』上下巻を併せた、氷室冴子ファン必読の一冊。
著者等紹介
氷室冴子[ヒムロサエコ]
本名・碓井小恵子(うすいさえこ)。藤女子大学国文学科卒。『さようならアルルカン』で集英社の青春小説新人賞に佳作入選。2008年6月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅわ
63
雑誌を読んでなかった者としてはそんな話が存在していると噂に聞いたこととしかなかった「マボロシの」未収録作品掲載。しかもコバルト文庫のピンクの背表紙♪それだけでもテンションがあがってしまいました。 氷室女史の平安もの…というと、峯村さんの挿絵の印象がめちゃくちゃ強いので、「月の…」の妙にリアルな挿絵にはちょっと戸惑いましたが、文章がとてもきれいであっという間に読了。 表題作の「月の…」はしっとりと大人の物語で、読み終えた後はいろいろ感じる深いお話です。 2012/09/01
olive
43
「ざ・ちゃんじ!」元祖!入れ替わりもの。千年前の昔に描かれた、姉と弟が入れ替わる「とりかへばや物語」を氷室冴子流にアレンジ。氷室冴子本が読みたくて選んだ一冊。好きで入れ替わったのに男とは生きにくいものだと悩んだり、女って面倒くさい!もっと外の世界が見たいっとモヤったり。元祖!ジェンダーとはなんぞやも垣間見れて面白い。そして、姫や若君のおそば付きの女房がカッコイイ!!好きだよ、小百合ーーー!ヤングアダルト本世代のみなさん、読んでみてね。そして氷室冴子世代のみなさんは懐かしいですよ。2021/06/26
たねひ
31
氷室冴子さん。中学生の頃に『なんて素敵にジャパネスク』の新装版がきっかけではまって、古本屋で色々と買い漁ってた時期がある。現代物も一昔前の懐かしい雰囲気が感じられて好きだけど、やっぱり平安物が良いなあと思った。『月の輝く夜に』は、少女小説とは思えない苦い話。主人公の性格も、十七歳にしては大人びているように感じる。『ざ・ちぇんじ!』は再読。やっぱり面白かった。『クララ白書』や『アグネス白書』も読んだはずなのに、内容はうろ覚えだな。白路さんって、あんなにぶっ壊れたキャラだったけ…。2015/05/11
みみずく
28
表題作ほか5編収録。「月の〜」の切ない恋物語でしっとりしていたら「ざ・ちぇんじ」のドタバタ劇が始まり、火村彩子センセーのエキセントリックな2エピソード。更にクララ白書の番外編まで詰め込まれていて波乱に富んだ一冊だった。久しぶりに「なんて素敵なジャパネスク」の瑠璃姫に会いたい!と思った。2015/05/16
ぐっち
28
「ざ・ちぇんじ!」懐かしい~。氷室冴子さんの中でもジャパネスクと並んで大好きでした。なんたって双子の綺羅君に綺羅姫ですよ!まっすぐでキュートなヒロインがいかにも氷室さんらしい。自然に気絶できちゃうシーンが特に好きです。案外と古典の言い回しをさらっと使ってますね。「月の輝く夜に」は山内さんの漫画に続いて読みました。それにしても分厚い…。テイストの似ている作品でまとめて欲しかったという意見には私も一票。2012/10/06