出版社内容情報
記憶を失っても、ふたりは何度でも恋におちる
ともに妖精国に上陸し、その危機を救うことに成功したリディアとエドガー。しかしその結果、エドガーの記憶はプリンスに誘拐された時以降のことは消えてしまった。リディアのことも忘れて…!?
内容説明
ともに妖精国に上陸し、その危機を救うことに成功したリディアとエドガー。しかしその結果、エドガーの記憶はプリンスに誘拐された時以降のことは消えてしまった。つまりそれは、リディアに関する記憶も消えたことを意味していた…。「きみへの愛は、記憶なんかなくてもここにある。何度でもきみを好きになる…だからもう一度、僕と結婚してくれるね?」そう言っていたエドガーなのだが!?―。
著者等紹介
谷瑞恵[タニミズエ]
2月3日生まれ。三重県出身。『パラダイスルネッサンス』で1997年度ロマン大賞佳作入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
49
書き下ろしと雑誌掲載をまとめた中短編集。ずっと緊迫した内容だったので、初期に戻ってリディアとエドガーのどうにかなってしまえなもやもやっぷりと妖精にまつわる事件解決を楽しみつつ、その一方でリディアの心情を思うと切なくなりました。同じ人なのに、向けられる好意が違う。だけどそこに確かに、愛しい人の気配が感じられる。けれどそれを求める事は出来ないから、突き放すしかなくて……。仮初でも今の幸せを享受しようという心が読んでて苦しくなります。短編集はほのぼの風味。ニコとケリーとレイヴンの三人のダンス模様が可愛いです。2012/07/29
しゅわ
31
【図書館】目が離せない衝撃の決断から続くシリーズ第27作目は短編集。大変なアレコレは置いておいて、ゆっくり二人のイチャイチャを眺めよう…と思ってたら、残念ながらアノ事態の続きで、友人としてエドガーのそばにいることに苦悩するリディアの姿が痛々しい。でもあいかわらずリディアのことが好き過ぎるエドガーが垣間見られるのが救いです。仮面舞踏会は新婚間もない頃の二人のお話。無自覚なリディアとハラハラするエドガーが安定ですね。アウローラがフェアリードクターとして再出発を決意する妖精のしるしの短編は、ちびリディアに撃沈。2016/10/27
ダージリン
30
表題作は、記憶がないにもかかわらず、エドガーはリディアへの想いをわからないなりに自覚してました。ほっとするやら、切ないやら・・・。プリンスの記憶までよみがえらないように、思い出させるようなことは禁止なんて、何の罰ゲームでしょうか!(笑)。「ラストダンス~」は新婚の頃の平和で甘~い話・・・和みました♪ 2011/12/29
夏姫
21
本編じゃなく短編集。書き下ろしは前回の続きの中編ということでそちらの感想 公爵家のエドガーなんですねあっさり記憶が戻るわけでなく、むしろプリンスを封印している為に結婚していたことも明かせない。エドガーは口説き魔のエドガーでそしてここにきてまた階級差が壁となってくるとは思いませんでした。エドガーへ本当の想いを表せないリディアが切ないです。 でもエドガーの中に確かに変わらない思いも残ってるんだなと感じる場面もあるので幸せなラストを期待して続きを待ちたいです。でもフランシスまだ鍵握ってるような?2011/12/24
ミホ
18
伯爵と妖精シリーズ27冊目。恋愛展開的にも佳境に入ったのでどうなる?やっぱそうなるよね、からストーリーぷっつり切れていて短編だったことに驚いた。え、裏の粗筋にも短いだなんて書いてな…と、振り回された感を後味に引きずっている。話の続きで一本と正しく外伝のような話が一本と過去話一本の三編で、アウローラさん美しすぎるし、リディア幼少期可愛すぎるし(ビジュアルは大いに含む)の過去話がお気に入りでした。母もやはり葛藤があったろうに、でも妖精博士のはじまりとして読めてよかったと思う。2019/11/05