内容説明
大企業の社長が自殺した。それは評判の画家に描かせた肖像画が届いた直後だった―。葬儀に出席していた吸血鬼のクロロックと娘のエリカは、社長の死の直前まで一緒にいた由美と知り合う。肖像画を見たクロロックは怪しい匂いをかぎつけた。現場に来た刑事によると、この画家が描いた人間は次々と亡くなっているらしい…?表題作のほか『吸血鬼とお茶を』『鏡を愛した吸血鬼』を収録。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年福岡生まれ。桐朋高校卒。1966年から’78年まで日本機械学会に勤務。1976年文芸春秋の「第15回オール読物推理小説新人賞」を受賞以後、ベストセラー作家として活躍している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
69
悪い吸血鬼が登場するのは少し切ない。 父が吸血鬼とはいっても,人間の生活に慣れて来たので, 人間と共存できる。 しかし,人間と共存できない吸血鬼がでてくると悲しい。 娘は半分吸血鬼だが,どうしていくのだろう。 どたばたコミックなのだが,ホラー的な要素もある。 3つの短篇からなる。 肖像画を書かれたら,自殺するという話はとても悲しい。2011/11/24
星落秋風五丈原
16
大企業の社長が自殺した。それは評判の画家に描かせた肖像画が届いた直後だった。葬儀に出席していた吸血鬼のクロロックと娘のエリカは、社長の死の直前まで一緒にいた由美と知り合う。肖像画を見たクロロックは妖しい匂いを嗅ぎ付けた。現場に来た刑事によると、この画家が描いた人間は次々と亡くなっているらしい。「吸血鬼とお茶を」「鏡を愛した吸血鬼」を収録。2003/07/12
くっちゃ
3
「吸血鬼とお茶を」神代家と3人組で温泉宿、三日月荘に行くため、とある駅に降り立ったところ、駅の周囲には人っ子一人おらず、迎えのマイクロバスには運転手もいない。しかし、3時20分になった途端、ぞろぞろと人が現れる。「吸血鬼と生きている肖像画」受付嬢大澤由美にキスをしたあと、最後にキスした相手の名ぐらい、知っておきたいからね。と、意味深な言葉が残して自殺する大企業の社長、野上。彼の死には桐山竜という画家が描いた野上の肖像画が関係しているようで…。「鏡を愛した吸血鬼」突如駅の地下街に出現した大きな鏡。2015/11/19
読み人知らず
2
携帯をケータイ、と書く作者ががんばってる姿がちょっと辛いけども^^;2007/11/01
はなくま
1
3編とも良し。2016/03/12