内容説明
きりにおおわれた真っ暗なロンドンの夜。悪魔のような男が、急ぎ足で通りすぎます。その男にであった人は、みんなおそろしさにぞっとするほどです。そして男は、だれからもそんけいされているジキル博士の家に入っていくではありませんか。博士とこの男は、いったい、どういう関係なのでしょうか。小学5年生~中学生向き。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆるまる子
8
(2022年155冊目)子どものための世界文学の森シリーズ31。過去に小説版で読んだ時に表現が難しすぎて挫折したので子供向けにて再チャレンジ。思っていたより怖い。誰の心にも二面性があり、そのような裏表がある事を「ジキルとハイド」という例えで表現されるが原作を読むと怪奇。切なく悲しいお話だった。(1996年/集英社) 2022/09/27
雨巫女。@新潮部
6
《私-図書館》ジキルは、まさかこんな結末になると思わなかったろうなあ。後の祭りでしたね。2017/12/17
こんじろん
6
ブックオフで娘に買ってやったんだけど、自分も読んだこと無かったので。奥が深くて難しい本です。解説によると当時の社会も反映してる由。小二の娘にはまだ少し早かったかも。2012/09/23
はったーまん
2
簡単に読めるかと、子ども向けに書かれたものを選びました。1885年に書かれたものなのに、とても引き込まれました。誰しも自分の中にハイドを持っている。ただ理性で押さえ込んでいるのだと。人間の本質の恐ろしさをまざまざと感じました。2017/05/03
step by step
1
土曜日の私が、ボランティアに行き皆と快活に笑う一方で、 日曜の夜の私は暗い顔をしてコインゲームに没入していたりする。 同じ人間ではあるけど、まったく違う人間のような振る舞い。 誰しもある二面性を、極端化して描いた作品だと思った。 善人であろうと力を込めるほどに、呼吸が苦しくなっていき、悪行をなしてしまう博士を、自分とあまり遠くの人間には思えない。 「こうであらねば」や「これだと決めつけた正義。」を抱きがちな思考の人はたくさんいると思うが、見返りとしてのおやつが自分も周りも不自由にするなら2012/09/12