感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
morinokazedayori
39
★★★★ヨーロッパでの勢力争いが世界中を巻き込み、第一次世界大戦が勃発する。コマとして使われる兵士たちや、巻き込まれる一般市民たち。戦争や争いは、虚しさや怒りや悲しみしかもたらさないということを、誰もが教訓にできればよいのに。歴史や戦争について学ぶ意義はそこにあると思う。リンドバーグのエピソードが唯一の明るい話で、救われる。2016/10/18
荒野の狼
6
学習漫画・世界の歴史シリーズの16巻。本シリーズの他書は比較的長い期間(時には数百年)に世界の各地で起こったことを4話ほどに分けている構成が多いが、本巻は4章に分かれてはいるものの、内容は第一次世界大戦前後の数年で、バルカン半島をめぐるドイツを中心とする同盟国対フランスを中心とする連合国の戦いに焦点があてられている。登場人物も4章に共通して登場する人が多く、一つの物語として一気に読ませる。一時間ほどで漫画の部分は読了できる。2018/07/22
だいき
5
1914年、ヨーロッパの火薬庫と呼ばれるバルカン半島のボスニアで、サラエボ事件が起こる。これをきっかけに三国同盟(同盟国・ゲルマン民族)VS三国協商(連合国・スラブ民族)の第一次世界大戦が勃発。戦争は長期化し、軍需工場で女性が労働力になるなど、総力戦になった。戦車などの新兵器も投入された。1919年、パリ講和会議が開かれ、アメリカ大統領ウィルソンにより国際連盟がスイスのジュネーブに設立。この会議をもとにしたベルサイユ条約にドイツが調印。1921年、軍拡競争に歯止めをかけるため、ワシントン会議が開かれる。2018/07/20
Jiemon
4
オスマン帝国は1299年オスマン1世が興した。15世紀に東ローマ帝国を滅ぼし、バルカン半島もこの時期に獲得。しかし18世紀には衰え1878年にはルーマニア、セルビア、モンテネグロが独立。英、オーストリア、露など大国の利害が対立する場となった。スラブ民族のセルビアは、ゲルマン民族のオーストリアが併合したことに激しい怒りを抱き、そのことが第一次世界大戦の引き金となるサラエボでのオーストリア皇太子の暗殺事件(1914年)に繋がる。第一次大戦中の英のアラブ人、仏、ユダヤ人との空約束が中東地域での紛争の元となった。2016/04/02
白義
4
オスマン帝国の落日と戦場から第一次世界大戦前後の国際情勢を漫画化。何せこの戦争はやたら国と国が絡み合ってややこしいので漫画化して分かりやすくするのに向いている時代ではある。塹壕戦や毒ガス、戦闘機による空中戦の拡大など戦争の様の変化も比較的分かりやすい。こういう本から入らないとずぶの素人からではさすがに分かりにくい気がする2013/04/05