出版社内容情報
『ART GALLERY テーマで見る世界の名画 (全10巻)』
名画を「テーマ別」に、観て、読む、まったく新しい美術全集誕生!
『ヴィーナス 豊饒なる愛と美の女神』
ボッティチェリからルノワールに至るまで、連綿と描かれ続けてきた愛と美の女神ヴィーナスの系譜を新たな視点で探る。
<目次>
第1章 美を体現する女神
第2章 天上の愛と地上の愛
第3章 豊饒と繁栄の象徴
責任編集青柳正規(前文化庁長官、東京大学名誉教授)、渡辺晋輔(国立西洋美術館)
エッセイ橋本 治(作家)「ヴィーナスのいない国から」
ある視点鹿島 茂(フランス文学者)「ヴィーナスになった女たち」
『ART GALLERY』監修者
青柳正規(前文化庁長官、東京大学名誉教授)
木島俊介(ポーラ美術館館長 Bunkamura ザ・ミュージアム プロデューサー)
中野京子(ドイツ文学者 美術評論家)
内容説明
ボッティチェリからルノワールに至るまで、連綿と描かれ続けてきた愛と美の女神ヴィーナスの系譜を新たな視点で探る。
目次
第1章 美を体現する女神
第2章 天上の愛と地上の愛
第3章 豊饒と繁栄の象徴
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
7
大きな図版で美しく見やすい。ヴィーナス=アフロディーテをテーマにした絵を時代順に並べることで、美術の流れも感じられるし、どの作品が構図の元になっているかよくわかる。ギリシャ彫刻は、古代ローマ美術に模倣され、ルネッサンスで花開き、ウフィツィ美術館のボッティチェルリ「ヴィーナスの誕生」「プリマヴェーラ」を生む。バロック美術のティツィアーノから北方ルネサンスのルーベンスにも常に主題として取り上げられたテーマ。フランスのアカデミーの官能的な美しさ、その裏で解説の鹿島茂のいうアントロポモルフィズムに激しく賛成!2017/12/22
てながあしなが
6
「ヴィーナス」というテーマに絞った画集。大学図書館にて読んだ。不倫の現場に旦那が帰ってきて、不貞を働いている男が家具の下に隠れるものの、犬に吠えられて焦っている現場の絵なんてのもあって面白い。絵中の鏡を使って、鑑賞者とヴィーナスに視線の交錯が生まれるものだとか、半獣のサテュロスを描いて、鑑賞者の肉欲に満ちたまなざしを描くものもあり、技巧にも余念がない。豊満に描かれたヴィーナスには、人体への理想化が投影されたものもあり、美に対する意識がよくわかる。遠近法は、画面を架空の現実に対して開けられた窓とみなす原理2018/01/29
Monsieur M.
6
テーマ別に編集された美術全集の第1巻。もともと知らなくて、たぶん名前もすぐに忘れるであろう画家もたくさん……。とりあえず、収録作のうち、よいと思った画家の名前を挙げると、カバネル、ブグロー、ベラスケス、コレッジョ、ルーベンス、スプランゲル、という感じ。美術には昔から関心はあるのだけれど、なかなか知識が定着せずいつまで経っても造詣が深まらない。困ったものだ。
takakomama
5
大判の絵画と、読みやすい大きな文字と解説で、たくさんの画家が描いた髪の色や体格が様々なヴィーナスを堪能しました。ヴィーナスは美を体現する女神、天上の愛と地上の愛の女神、豊穣と繁栄の象徴。キューピットが眠っていると愛を見守ってくれない。2018/02/24
ichigomonogatari
4
ヴィーナスといっても作者や時代によって様々な描かれ方をしているんだなあ。それにしても、このころの絵画っていろいろ不気味なものがあちこちに配置されている・・・ キューピッドは可愛いいというより怖い。2018/06/03