内容説明
なぜ犯罪を犯したのか、どういう理由があったのか、繰り返し犯罪するのはなぜか。無期チョーエキの著者が刑務所の中で残念なおとなたち＝こりないチョーエキと濃い対話を繰り広げ、残念ポイントを描き出す。
目次
愛嬌のある好青年がなぜチョーエキに？
惜しかった青年チョーエキと筋金入りの悪徳チョーエキ
前途多難な発達障害のチョーエキ
スリルを求めて、とうそぶく非情なチョーエキ
必殺仕事人の残念な老チョーエキ
万事がめんどうだとチョーエキになってしまう人
社会のために役立ちたいと熱望する危ないチョーエキ
寄せ場処世の達人チョーエキ
シノギが大変で衰退するヤクザチョーエキ
自ら長期刑を熱望した放火魔チョーエキ
チョーエキのシーラカンスはかわいいおじいちゃん
骨の髄まで己を改善した見事なチョーエキ
爽やかな「チョーエキ太郎」候補者？
実直な覚醒剤愛好チョーエキ
ひ弱な見栄坊チョーエキ
不良では喰っていけない、元ヤクザチョーエキ
脅されて強盗をした意志弱すぎチョーエキ
著者等紹介
美達大和［ミタツヤマト］
１９５９年生まれ。無期懲役囚。刑期１０年以上の受刑者が収容される「ＬＢ級刑務所」に服役中（仮釈放は放棄）。これまで８万冊の本を読破。現在でも毎月１００冊以上は読書をしている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
62
もう少し人間臭さがあ感じられると思ったんだけど､ちょっと期待外れ感は否めません。それでも、登場する残念な方々は､経験できない人生を歩んでいる。映像にしたら面白いと思うのだけれど、最近はこういうテーマは取り扱いが難しいのかもしれません。2021/09/06
ベーグルグル （感想、本登録のみ）
50
無期懲役の作者（殺人2件で服役）が、塀の中の人達とのやり取りや対話を記録したもの。なぜ犯罪を犯したのか、どういう理由がったのかなど、普段は聞けない懲役囚たちの話から、刑務所内の実態についても垣間見ることが出来る。これを読んでいると本当に更生は難しいのだな～としみじみ感じました。#NetGalleyJP2021/09/18
Roko
29
様々な理由で刑務所へやってくる人たち、とんでもない悪人というのはそんなにいないけれど、社会と適当な距離感を持てない人が多いのです。子どものころから少年院や鑑別所、児童保護施設などにいたことがある人がとても多いのも気になります。刑務所へ入って衣食住の心配をしなくてよくなったという人もいます。自分と同じような境遇の人に会えてほっとしたという人もいます。刑務所の方が生きていくのが楽だと思う人がこんなにも多いというのは、なんだかやるせない気持ちになってしまいました。 #NetGalleyJP2021/10/08
spatz
19
タイトルの通り、刑務所に服役中の人々の人間観察、人間図鑑、なのだが、それ以上に、この人は一体どういう人なんだろうという思いにとらわれる。著者本人の言によれば、無期囚だが自分の罪に気づいて、社会に出ることを放棄しています、とのこと。どうしてそういうことができるのかというのは本書に語られているので読んで確認することをお勧めします。これを読んでどう感じるかは、読み手によってかなり異なる。なぜあなたのような人が、塀の中にいるの、そして外に出ないことをわざわざ選択するのか気になった。この書き手はすごいです。2021/12/21
もちもちかめ
18
中日新聞の書評欄より。これを機会にツイッターでも著者を登録。ガチャガチャしていない文章がとても読みやすい。自意識過剰なところ、おせっかいなところ、知りたがり屋なところ。全てがバランス良くちょうど良い。本物の殺人犯なんだよね。うううん。2022/01/23
