ちいさな命がくれた勇気―ナチスと戦った子どもたち

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 287p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784072491072
  • NDC分類 936
  • Cコード C0097

出版社内容情報

第二次大戦下のチェコにおける、ユダヤ人迫害を子どもの視点からつぶさに描いた一冊。戦争がはじまり、ナチスのユダヤ人迫害は日増しにひどくなっていった。男たちは強制労働にかりだされ、子どもたちは外出を禁止され、食物も手にはいらなくなっていった。知り合いが次々に収容所に送られるようにもなった。そんなとき、立ち上がったのは、子どもたちだった。自分たちの誇りを忘れず、ともに手をとりあって、痛みをわかちあいながら頑張りぬくしかない――そんな思いを新聞にまとめ、子どもたちだけで刊行しつづけたのだ。そんな子どもたちの姿は、周囲の大人たちに生きる元気と勇気をあたえてくれた。目のまえで親や友だちが殺され、迫害をうけるという悲惨で過酷な体験をしながらも、希望を失わないでがんばりつづける子どもたちの姿が胸をうつ。「ホロコースト関連の本のなかで、もっとも感動的な本」。映画化も決定している。

内容説明

死ととなりあわせの日々をすごしていた子どもたち―絶望した大人たちに希望をあたえてくれたのは、そんな子どもたちの小さな勇気だった。

目次

ジョンについて
ノイバウワー家
誇らしき母国―一九三七年十月
ナチスの侵略―一九三九年三月十五日
弾圧のはじまり―一九三九年七月
世界大戦―一九三九年九月
子どもたちのために―一九四〇年六月
みんなですごした夏―一九四〇年七月
ルーダの思いつき―一九四〇年八月
みんな、『クレピー』が大好き〔ほか〕

著者等紹介

ケイサー,キャシー[ケイサー,キャシー][Kacer,Kathy]
1954年カナダ生まれ。心理学者として、問題をかかえたティーンエイジャーのカウンセリングなどに従事したのち、児童書作家に。母親がホロコースト体験者であったことから、その惨劇を子どもたちに伝えていくことに使命を感じ、ホロコーストにまつわるノンフィクション・フィクションを数多く執筆、さまざまな賞を受賞している。現在はトロント在住

高橋佳奈子[タカハシカナコ]
1963年生まれ。英米文学翻訳家。東京外国語大学ロシア語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆずこまめ

3
新聞という形で子供達の生命の輝きが残ったのは喜ぶべきことなのかもしれないけど、確かに新聞は素晴らしいものではあったけれど、読んでいてとてもつらい。子供時代にした10年後に会おうという約束が守られないというのはよくある話だと思うが、その理由がみんな死んでしまったからというのはつらすぎる。家族だけではなくコミュニティそのものが消えてなくなることの残酷さ。2023/04/24

林芳

1
また1つ第二次世界大戦でのヨーロッパの出来事を知ることが出来ました。人は、どんな状況でも希望を失わないことを素晴らしいことと思うけれど、それはこの想像を絶するユダヤ人に起こった現実を、実際経験していないから言えることではないかと思わされてしまうほどの事実がそこに存在している。ただその事実を知っていくこと、それだけは止めないように。2022/10/27

mimm

1
ナチスにより行動を制限されていったユダヤ人たちの中で、ひとりの少年が始めた「新聞」。それは彼らの心の絆を強固なものとし、誇りを持たせ、生きる支えになっていた。どんどん状況が悪化し、メインの少年の周囲の人々のほとんどが命を失うが(新聞を始めた少年も)あっさりとした文章は強制収容所での大変な生活を簡潔にまとめている。その行間を読むことがかえって辛くなります。若い人向けに綴られたようにも思われる一冊です。これが現実に起こったこと、なんて遣り切れないよ。2016/01/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/264330
  • ご注意事項

最近チェックした商品