出版社内容情報
『研修医純情物語』から3年を経て新たに書き下ろした、“その後の研修医純情物語”。今回のテーマは、担当教授の引き起こした医療過誤。教授のミスが原因で患者をみすみす死に至らせた医療過誤の問題を主たるテーマに、医師と患者との心温まる交流、医師自身のこころの葛藤、治療方針をめぐる医師同士の対立、よりよい医療を求めて寝食も忘れて治療に没頭する医師の姿など、研修医と先輩医師が病院内で繰り広げる人間ドラマをさわやかなタッチで描く青春小説。
内容説明
大学病院にはびこる旧態依然の“諸悪”に立ち向かう二人の中年医師、佑太と瀬戸。不安と挫折の日々に、恋と友情が絡み、やがて新しい出発へ―明るく、楽しく、爽やかに、そしてどこか懐かしい気持にさせてくれる「新・青春小説」の誕生。
著者等紹介
川渕圭一[カワフチケイイチ]
1959年、群馬県前橋市に生まれる。東京大学工学部卒業後、パチプロ、会社勤務を経て30歳で医師を志し、37歳で京都大学医学部卒業。1996年から4年間、大学病院に研修医として勤務し、その経験をもとに2002年『研修医純情物語』(主婦の友社)を出版、ベストセラーとなる。現在はフリーの内科医として働きつつ、執筆活動も続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobuko
5
「先生と呼ばないで」の続きかと思えば、純粋に川淵先生の話ではなくなっていて…。でも、大学病院の裏の顔はしっかり描かれていて、しかもなぜフィクションになっているのかは最後にわかるというご丁寧な仕掛けでした。最近パソコンばかり見て話を聞いてるのか聞いていないのかわからない若いお医者さんが増えたけれど、20年前から苦しいと言っても聴診器すら当てない医者がいたんだね。私の主治医達はしっかり話を聞いてくれるので快方に向かわなくても安心していられるというのはありがたいことです。2023/08/20
︎💓ひかる💓
3
サラリーマンだった紺野佑太が独り暮らしを始めたサァ明日は仕事だっ。素直過ぎるのかどうだか解らないが早速糖尿患者の主治医になった。"肺真菌症"…肺…、思った通りダメだった。読みやすく構成されてる様な段落が短くて助かります。お医者様ではなく、友達のような感じがしました。この作品は自叙伝的な感じがするんだけど…考え過ぎかなぁ。ヤナヤツ!佐伯教授!脳梗塞かぁやな奴だからまぁいいっかぁ。片まひ…私と同じだから何かなぁ、私は軽かったから良かった教授はやっぱり好きになれない。2025/05/20
みっちゃん
3
医者であるとともに小説家になった作家であるからこそ書ける本だと思った。権威主義の大学病院の現状やその中で翻弄される若い医者の悩みなどリヤルに描かれていた。全く患者を診ないで診察しようとしたり、偉そうに患者に接する医者がいるのも現実である。過酷な勤務体制を思うとそうせざるなくなるかもしれないが、一人でも多くの心を持った医者が増えることを願いたいと思わせた。2017/09/11
non
2
17-79:中年でも青春。この本が書かれた経緯的なストーリーも含め。大学病院、医師、組織、権威(出世)。著者写真あり。「病院でのストレスフルな仕事のウサを晴らすためにお互いに相棒が必要・あんまり意固地になっちゃあいけませんーー仕事仲間と対立してしまったらやりたいこともやれなくなってしまう」2017/03/27
つむじ
1
理想に燃える新米医師を描いている。本人がモデルらしいのですが、ちょっと新鮮味、独創性が感じられませんでした2012/09/02
-
- 和書
- ベネトンの世紀