講談社現代新書<br> 南北朝時代

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講談社現代新書
南北朝時代

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  • サイズ 新書判/ページ数 350p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065435595
  • NDC分類 210.45
  • Cコード C0221

出版社内容情報

二人の天皇が存在した日本史上稀有な混沌の時代。しかしそれは同時に抑圧されていた「下々」には「成り上がる」恰好のチャンスでもあった。同時代の記録『太平記』で人々が生き生きと跳梁するのもそのような時代ならばこそ。「悪党」「バサラ大名」・・・後醍醐天皇も足利尊氏も、そのような時代を象徴する人物像ではなかったか? それまでになかった新たな「キャラクター」たちが既成の秩序を蔑ろに、新たな時代を切り開く。鎌倉幕府の滅亡から後醍醐による建武政権の成立と瓦解。観応の擾乱を経て足利義満による南北朝合体まで。混沌の中から新たな秩序が生まれ出る過程を多彩な資料を駆使して活写する意欲作。


【目次】

はじめに――南北朝時代とは
序章
  1 南北朝時代の復権
  2 「キャリアパス」の時代
3 分裂から再編へ
第一章 分裂の予兆
1 分裂の時代背景--後宇多と後醍醐
2 後醍醐と護良、尊氏
3 足利尊氏の幕府離脱
4 鎌倉幕府の終焉
第二章 分裂の開始
1  建武政権の成立
2 建武政権の崩壊
3 南北朝時代の始まり
  4 北朝と幕府
5 吉野の南朝

第三章 動乱の時代
1 足利尊氏の時代
  2 観応の擾乱
  3 足利義詮の時代
第四章 動乱の地方的展開
1 奥 州
2 関 東
3 東 海
4 北 陸
 5 中 国
 6 九 州
第五章 収束への傾斜
1 対立構造の変化と『太平記』の終幕
2 南北和睦交渉
3  将軍権力の確立
4 南北朝の合体
おわりに――再編の達成
あとがき

内容説明

日本史の一大劃期。鎌倉幕府の滅亡から足利義満の公武統一政権成立に至るまで、「長い南北朝時代」を1冊で。

目次

序章 南北朝時代の「復権」
第一章 分裂の予兆
第二章 分裂の開始
第三章 動乱の時代
第四章 動乱の地方的展開
第五章 収束への傾斜

著者等紹介

森茂暁[モリシゲアキ]
1949年生まれ。九州大学大学院博士課程中途退学。福岡大学名誉教授。文学博士(九州大学)。専門は中世日本の政治と文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

133
南北朝時代という長い騒乱期の発生原因として❶朝廷内の皇位継承を巡る文保の和談への不満❷鎌倉幕府で富と権力を独占する北条一門と御家人の対立❸建武政権内の公家と武士の対立❹足利尊氏と新田義貞の源氏一族内の覇権争い❺足利幕府の尊氏と直義の衝突の5点を指摘する。朝廷と武家という2つの権力集団での内部分裂が同時かつ継続的に起き、武力解決しかなかったことが収拾を遅らせたのだ。また後醍醐天皇が元弘の変以前に勅撰集入集を餌に尊氏取り込みを図り、観応の擾乱は尊氏による直義と高師直の粛清とする見方は、従来にない視点で面白い。2026/07/15

まえぞう

29
南北朝時代を、持明院統と大覚寺統の分裂から説きはじめ、義満による南北合一まで、大きく概観するように概説したもので、全体の流れがよくわかります。特に、この時代の東北から九州に至る各地方での動きをそれぞれ項立てて説明する章があり、ユニークだと思います。現時点での南北朝時代に関する標準的な概説書といってよいと思いました。2026/07/26

よっち

26
長年南北朝次代を研究している著者が、鎌倉幕府滅亡から後醍醐天皇の建武新政、観応の擾乱、南北朝合一までをコンパクトにまとめた1冊。後醍醐天皇と尊氏の関係性や皇統分裂の背景といったポイントを押さえながら、後醍醐天皇の前例無視の親政、足利尊氏との離合集散、「悪党」や「バサラ大名」といった新興勢力の台頭、貨幣経済の進展と荘園制の揺らぎなど、既成秩序が崩壊し、新たな秩序が生まれる過程を紹介していて、2人の天皇が存在した混沌の時代であると同時に、抑圧されていた下々には成り上がる恰好のチャンスだったのだなと感じました。2026/06/17

さとうしん

24
『南朝全史』や後南朝など、南朝研究の印象が強い著者による南北朝通史。時代の流れに加えて各地域の動きも押さえているが、そのせいで時系列が戻ったり進んだりで話がわかりにくくなった感もある。全体の流れとしては、後醍醐による朝廷が武家政権を包括しようとすることでこの時代がはじまり、最後に義満による武家政権が京都に拠点を置くことで、同じ京の公家政権を包括して決着がついたと見る。そして意外に豊富なこの時期の文書史料を活用し、所々でミクロな事例から大きな流れを読み取ろうとするのが面白い。2026/05/25

ジュンジュン

18
南北朝時代のダイナミズムを追っていくと、歴史の大きな流れを感じる。後醍醐は「公家が武家を飲み込む(権威と実権の一体化)」事で統一を目指し、義満は「武家が公家を飲み込む(実権の掌握と権威の分離)」事で統一を果たした。この生みの苦しみを経て成立した「本所一円地・武家領体制」と公武統一政権こそが、実務は武家が担い、天皇は実権を持たない権威として存続するという、今日の象徴天皇制まで続く日本独自の政治システムを生み出した。美学や大義等ない剥き出しの欲望(土地の奪い合い)がぶつかる人間臭さこそ、この時代の魅力だろう。2026/08/15

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