出版社内容情報
二人の天皇が存在した日本史上稀有な混沌の時代。しかしそれは同時に抑圧されていた「下々」には「成り上がる」恰好のチャンスでもあった。同時代の記録『太平記』で人々が生き生きと跳梁するのもそのような時代ならばこそ。「悪党」「バサラ大名」・・・後醍醐天皇も足利尊氏も、そのような時代を象徴する人物像ではなかったか? それまでになかった新たな「キャラクター」たちが既成の秩序を蔑ろに、新たな時代を切り開く。鎌倉幕府の滅亡から後醍醐による建武政権の成立と瓦解。観応の擾乱を経て足利義満による南北朝合体まで。混沌の中から新たな秩序が生まれ出る過程を多彩な資料を駆使して活写する意欲作。
【目次】
はじめに――南北朝時代とは
序章
1 南北朝時代の復権
2 「キャリアパス」の時代
3 分裂から再編へ
第一章 分裂の予兆
1 分裂の時代背景--後宇多と後醍醐
2 後醍醐と護良、尊氏
3 足利尊氏の幕府離脱
4 鎌倉幕府の終焉
第二章 分裂の開始
1 建武政権の成立
2 建武政権の崩壊
3 南北朝時代の始まり
4 北朝と幕府
5 吉野の南朝
第三章 動乱の時代
1 足利尊氏の時代
2 観応の擾乱
3 足利義詮の時代
第四章 動乱の地方的展開
1 奥 州
2 関 東
3 東 海
4 北 陸
5 中 国
6 九 州
第五章 収束への傾斜
1 対立構造の変化と『太平記』の終幕
2 南北和睦交渉
3 将軍権力の確立
4 南北朝の合体
おわりに――再編の達成
あとがき



