「もう一度歩ける」に挑む―救命救急センター「チーム井口」の覚悟

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「もう一度歩ける」に挑む―救命救急センター「チーム井口」の覚悟

  • 高梨 ゆき子【著】
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  • 講談社(2025/09発売)
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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784065412190
  • NDC分類 494.66
  • Cコード C0047

出版社内容情報

一年に200人以上の脊髄損傷の患者を受け入れている、川越の埼玉医大高度救命救急センター。頚髄損傷で完全まひという最重症の患者も、この10年間で182人受け入れている。
その中核となっているのが、井口浩一医師だ。
深夜でも未明でもその電話の呼び出し音は1、2回で鳴りやみ、30分もすれば手術室のドア口に現れる。
「井口先生にはクローンがいる」と言われるほど常に、いつどんなときも手術に対応できるよう準備している。
脊髄損傷は、それまで健康だった人が、ある日突然身体の自由を奪われ、大きな障害の残ることも多く、患者自身もさることながら、それを介護する家族や周囲の人たちの負担も大きい。
自民党幹事長だった谷垣禎一氏は2016年、多忙な公務の合間に趣味のサイクリングをしていて転倒、政界引退を余儀なくされた。
大相撲の元大関・琴風の先代尾車親方は2012年に巡業先で転倒し、頚髄を痛める大けがを負った。
ラグビー選手のケガも多い。
練習中や試合でしのぎを削るなかで、脊髄を損傷した高校生、大学生のラグビー部員もいる。
自転車で転倒したり、トランポリンの練習中の落下など、アッと思った瞬間に大きなケガを負ってしまう。
そうした重度の脊髄損傷の治療はきわめて難しい。
リハビリを続けても状況が劇的に改善することがないうえ、生涯車椅子というケースもままある。
この「不治のけが」に立ち向かう井口医師と、そのチームの信念は、「早く手術すればするほど、予後はよくなる」である。
脊髄損傷が疑われる患者を、ときにはドクターヘリを使って緊急搬送し、6時間以内を目標として早期に手術することで、腫れによる圧迫で起こる「二次損傷」を軽減できる可能性があるという。
ケガによる直接的な打撃である一次損傷は避けられなくても、二次損傷の程度を緩和することによって、予後はかなり良くなるはずだ――。
実際、その成果は現れ始めている。
「脊髄損傷早期手術」に挑む熱き医師たちと、患者に取材を重ねた医療ノンフィクション。


【目次】

第一章 常識を疑え
手術を見ますか  
バイタルサイン 
不治のけがに挑む 
手術をするか、否か 
患者を救うシステム 
自民党幹事長の自転車事故
詩人になったヘラクレス  
もの静かな挑戦者  
舌打ちするヤンキー少女  
父の背中を追って 
整形外科は「ハズレくじ」  
緊迫の救急対応  
「交通戦争」から始まった  
よくなるかもしれない 
未熟さゆえの失敗 
症例を積み重ねて 
患者を支えるものは  
ターニングポイント 
すぐに手術を 
明暗はなぜ分かれたのか 
脊髄が腫れる「第二次損傷」 
「この子を治そう」  
僕の患者が歩いた  
二人のラガーメン 
麻酔医の心意気   
外科医のわがままではない  
「応援をください」 


第二章  同心円
「もう歩けません」  
脊髄損傷の妊婦  
「うるさ型」の患者 
障碍者に嫁ぐということ 
打ち砕かれたプライド 
三十六歳の転身  
毎日がトレーニング 
運命の大手術  
適切な治療とは 
究極の決断 
再び歩けるように 
いつ寝ているのか 
患者を説得するのではなく 
病気を見ずして病人を見よ 

第三章 川越のガラパゴス
驚きと衝撃 
孤高の救命救急センター
急患の「振り分け屋」
信頼関係とコミュニケーション 
一〇〇ヶ所の病院に断られた末  
当直医からのSOSコール 

第四章 エビデンスはあるか
なぜ他の病院ではできないのか
スーパードクターよりシステムを 
やりがいだけで持ちこたえている 
日本版トラウマ・センターを 
緊急手術と再生医療  
結局なにが奏功したのか 
群馬大学の挑戦  
細かな最適化  

終章 運命に導かれ
車いすで埋め尽くされた会場
障害を越えて 

内容説明

「より早く、もっと早く、もっともっと早く手術を―」交通事故、ラグビー、自転車、トランポリンで負った大けが・脊髄損傷との闘いと、家族の献身。そして「未来は変えられる」と信じる医師たちの情熱。

目次

第一章 常識を疑え(手術を見ますか;バイタルサイン ほか)
第二章 同心円(「もう歩けません」;脊髄損傷の妊婦 ほか)
第三章 川越のガラパゴス(驚きと衝撃;孤高の救命救急センター ほか)
第四章 エビデンスはあるか(なぜ他の病院ではできないのか;スーパードクターよりシステムを ほか)
終章 運命に導かれ(車いすで埋め尽くされた会場;障害を越えて)

著者等紹介

高梨ゆき子[タカナシユキコ]
読売新聞論説委員。1992年、お茶の水女子大学卒業後、読売新聞社入社。山形支局、東京本社社会部、医療部などに勤務。編集委員を経て現職。群馬大学病院の腹腔鏡手術を巡る一連のスクープにより2015年度新聞協会賞受賞。2017年刊行の『大学病院の奈落』(現・講談社文庫)で日本医学ジャーナリスト協会賞特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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やすらぎ

135
突然の事故、脊髄損傷は不治の病なのか。本当に急性期に手術しても改善しない絶望的な怪我なのか。谷垣禎一、琴風、星野富弘。数多の人々が救命救急に運び込まれる。たとえ、スーパードクターがここにいたとしても、仕組みを変えなければ全国の患者のほとんどは助けられない現実。救急医療に整形外科がいない状況を変え専門医師がリレーするチーム作りが必要である。絶対に見捨てない。僅かな改善だとしても、命だけでなく機能も救いたい。活発な意見が安全性の向上につながっていく。医師の信念に敬服する。読んでよかった。意義深い内容であった。2025/10/11

こっこ

2
脊髄損傷、頸髄損傷どちらもある日突然に事故などで受傷となる事がほとんど。その事実を知ったときの衝撃は相当な物で受け入れて難いものだと思う。  そんな患者のために少しでも良くなる未来のために命懸けで手術に取り組む井口先生。本当に強い使命感を持ち実行していく姿は素晴らしい。でも一人では出来ず周りも同じ志を持つことももっと大事なんですね。 2025/10/23

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