出版社内容情報
大江健三郎、大西巨人、金井美恵子、戦後民主主義と八月革命、「政治と文学」とケア……
「文学のプロヴォカトゥール」による
文学、思想、歴史を煽動する転覆的文芸批評の集大成!
【目次】
内容説明
大江健三郎、大西巨人、金井美恵子、戦後民主主義と八月革命、「政治と文学」とケア…。「文学のプロヴォカトゥール」による文学、思想、歴史を煽動する転覆的文芸批評の集大成。
目次
大江健三郎論(小説家・大江健三郎―その天皇制と戦後民主主義;桃太郎の父―大江健三郎の「大逆」;天皇ごっこ―一九四七年の憲法、その拘束)
政治=文学(大西巨人の「転向」;金井美恵子のレーニン主義;「政治と文学」理論とケアの理論・覚え書)
「言論の自由」をめぐって(第四波を犬〓ききする;リスクと「不気味なもの」―樋口毅宏著『中野正彦の昭和九十二年』の発売中止問題に触れて)
保守追悼(保守主義者の「戦争」―追悼・西部邁;荒御魂―追悼・坪内祐三;保守革命主義者のとんかつとアジビラ、その享楽―追悼・福田和也)
著者等紹介
〓秀実[スガヒデミ]
文芸評論家。1949年新潟県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
hasegawa noboru
18
リアルタイムで読んでよく分からなかった中期の頃の大江健三郎が蘇ってくる。戦後民主主義の代表者と言われたことと、天皇制の問題、小説の登場人物に見られる圧倒的な狂気のこと。大江論冒頭の一文<大江健三郎には「父」がいない>には引き込まれる。<大江において父親は天皇と密接不可分である>。敗戦時、天皇制存続のために、主権変更を巡って「王殺し」などありはしなかったがあったと擬制する枢密顧問官・柳田国男らの動向と大江作品の関連。ヴィヴィットで緊張感に満ちた精緻な論考でありました。他、近年の金井美恵子の時評的エッセイに2025/10/11
iwasabi47
5
軽いめも。各論に柳田國男が通底している。大江の“狂気”の前提条件が「戦後民主主義」だと思うし、彼も口にしないが判ってたかな。2025/10/22
Go Extreme
1
父の不在 狂気 法の欠如 倒錯 存在と無 天皇制 憲法 転向 レーニン主義 政治と文学 言論の自由 自己検閲 西部邁 坪内祐三 福田和也 批評性 プロヴォカトゥール 戦後の前提 進歩と後退 挑発 享楽 近親相姦 罪の意識 都会化 二段階革命論 非転向 吉本隆明 ケアの論理 犬掻き 大嘗祭 秘儀説 新学説 柳田国男 国学 憲法体制 性的倒錯 スカトロジー 岡田荘司 戦後民主主義 大西巨人 金井美恵子 出版弾圧 リスク 不気味さ 大江健三郎2025/11/25
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