アンダーザスキン

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アンダーザスキン

  • 宇野 碧【著】
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  • 講談社(2025/09発売)
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  • サイズ 46判/ページ数 432p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065405888
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「私、タトゥーイストになりたい」。
母の肌に彫られたタトゥーの美しさに魅せられ、同じ道を志した針生榴。
厳しい修行を積み重ねてタトゥーイストとなった榴だが、ある事件を機に母と決裂してしまう。
辛く苦しい別れを乗り越えタトゥーショップを開いた榴だが、慣れない経営者の仕事に弟子との対立、そして世間からの偏見の眼差しに晒されるうちに、本来の自分がわからなくなってしまい……。
「魂がもとめるものを、なかったことにできない」。
タトゥーイストとして生きる榴が辿り着いた答えとは。静かに情熱が燃え上がるヒューマンドラマ。


【目次】

内容説明

タトゥーイストは魂修理人なんだ。「私、タトゥーイストになりたい」。母の肌に彫られたタトゥーに魅せられ、同じ道を志した針生榴。厳しい修業の末にタトゥーイストとなった榴だが、ある事件を機に母と決裂してしまう。別れを乗り越え独立した榴は、その人の“一生もの”となるタトゥーを彫ると人気のタトゥーイストに。しかし世間からの強い偏見の眼差しは、榴から情熱を奪っていく。彷徨い続けた榴が、タトゥー文化が根付くボルネオでついに辿り着いた答えとは。静かに情熱が燃え上がるヒューマンドラマ。「本当にやりたかったことってなんだっけ?」袋小路に迷い込んだ人におくりたい、人生の道しるべが見つかるお仕事小説!

著者等紹介

宇野碧[ウノアオイ]
1983年神戸生まれ。大阪外国語大学外国語学部卒。2022年、『レペゼン母』で第16回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

hiace9000

99
「タトゥーイスト」、いわゆる彫り師を職業に選んだ女性・針生榴。彼女の躓きや後悔、葛藤と苦難の末に辿り着いた道とは。未だアブノーマルでアンダーグランドな感の強いタトゥー、またタトゥーイスト。一度刻めば基本的に消すことのできない絵・文字を肌に残す決意を、かつてないソフトボイルドな視点から描いた今作。一女性のライフサイクルで直面する課題に悪戦苦闘しながらも、挫折の中で改めて自身の中にある信念と向き合い、人との繋がりの中で再起していく、お仕事小説の範疇には収まり得ないヒューマンドラマだった。魂修理人の真意に迫る。2025/12/19

タックン

94
図書館の新刊コーナーで題名に惹かれて借りた本。 お仕事小説でもあり、1人の女性の半生を描いた成長物語で力作だった。 阪神淡路大震災で孤児となった少女(榴)。その子を引き取って育ててくれた母のタトゥーを美しいと思い憧れてタトゥーイストを目指す。 いろんな障害があったが多く人との出会いや協力で若くしてタトゥー専門店の経営者となった榴。 そこでタトゥーを多くの人に認知してもらう理想を目指すが、タトゥーへの社会の偏見からか裁判沙汰に巻き込まれたり、離婚も経験してしまう。 負けずに奮闘する自立した榴が眩しい。 2025/11/19

眠り猫@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

17
正直、今はタトゥーって世の中に受け入れられつつあるんだろうけど、個人的にはまだちょっと。小説として読むと、一人の女性の物語でしっかり読むことができた。頑張っている人には味方がちゃんとついてくるよね。素敵なお話でした。2025/12/18

練りようかん

16
母のタトゥーを美しいと感じて育った主人公には、タトゥーイストの才能があり起業するのだがその過程にはふつっと切れてしまうような偏見の目があり、家族との別れがあり表紙から連想したファミリーツリーが機能しない歯痒さがあった。自立が一つのテーマで、娘として経営者として母として様々なシーンで立ちはだかり、社会と自分の在り方が一致するなんてあるのかなと思させられる暗中模索がどんどん深まる展開。法律に翻弄され裁判という想定外の出来事まで及ぶのだが、自分次第という軸が立った落とし所にやっと一息つけたという気持ちになった。2025/10/31

15
大長編スペクタクル。母親の影響でタトゥーイストになる事を決意した少女[榴]。その道は決して簡単なものではなく、波乱万丈。落ちるところまで落ち続け、気づいた時には思いがけない場所まで上り詰めている。タトゥーイスト、タトゥーという行為への世間からの偏見は強く、それは現代特に日本ではより強いものであろう。主人公の榴は真っ直ぐで、自分に厳しく完璧主義。時に痛々しい程自らを責め、優しすぎる面もある。そんな彼女のタトゥーイストとしての人生を綴った物語。 [魂修理人]と呼称される所以を、自らの目で確かめて欲しい一冊。2025/10/20

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