自分は「底辺の人間」です―京都アニメーション放火殺人事件

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自分は「底辺の人間」です―京都アニメーション放火殺人事件

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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784065403044
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0036

出版社内容情報

2019年7月18日に起きた京都アニメーション第1スタジオへの放火。
36人もの尊い命が奪われた悲惨極まりない事件はなぜ起きたのか。

被告の青葉は、公判で自身のことを「底辺の人間」と呼び、「底辺の論理」によって罪を犯したと話した。
事件を防ぐ手立てはなかったのか。
そして、遺族が直面した喪失と、メディアスクラムなどの苦しみを生まないためには何ができるのか。
これらの問いに答えるため、地元紙ならではのネットワークをいかして遺族に寄り添い、6年間取材を積み重ねた。
2024年度新聞協会賞を受賞した地元紙・京都新聞の連載「理由」をもとに書き下ろした一冊。

――「はじめに」より――
この男は何者なのか?
社会を震撼させた事件が2019年7月18日、京都市にある京都アニメーション第1スタジオで起きた。
放火により36人が死亡、32人が重軽傷を負った。地元紙の京都新聞は過去最大級の取材態勢を組み、事件の背景や犠牲者の人となりなどを精力的に報じた。しかし、抜け落ちている大きなピースがあった。それは、現場近くで身柄を確保され、後に放火や殺人容疑などで逮捕、起訴された男の実像。大やけどを負い、懸命の治療で一命をとりとめたが、初公判までの4年間、供述内容や近況などの情報は極めて断片的にしか入らなかった。
最後のピースが、公判を通じてついに埋まる──。しかし、取材班の思惑は、公判が始まると戸惑いに変わっていった。


【目次】

第1章 暴走 現場近くの公園/惨劇/逃走/娘との対面
第2章 喪失 涼宮ハルヒにそっくり/『氷菓』に託した青春
第3章 遺族 メディアスクラムのなかで/風化への思い/実名か匿名か
第4章 半生 初公判/「バオウ」と呼ばれた少年/真面目にやっても報われない
第5章 執着 京アニとの出会い/無差別殺人/連鎖/司法と福祉の狭間で
第6章 対峙 敬称の理由/11分間/手紙/叱ってくれる人
第7章 罪科 死刑囚の心/控訴取り下げの理由/喪失の痛みを抱えて など

内容説明

なぜ36人もの命は奪われてしまったのか。2024年度新聞協会賞受賞(連載「理由」と公判報道)。

目次

第1章 暴走
第2章 喪失
第3章 遺族
第4章 半生
第5章 執着
第6章 対峙
第7章 罪科
資料

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

161
あの日から6年。平成以降最悪の大量殺人が起こってしまった。何が起こりなぜ発生し、その後どうなったのか、京都新聞取材班の記録書。被害者や遺族の苦しみが癒えることはない。青葉真司はどういう環境で育ち、なぜ歯止めが効かず罪を重ねたのか。彼は公判で語った。自分は底辺の人間であると。自作小説のアイデアを盗まれたと逆恨み、他責思考に陥った果ての悲劇。永遠の苦しみを耐えられなかったのか。確かに救われない世代はあったが、その行為は決して許されない。人生は誰もが思い通りにはいかない中で困難の影に希望を探しているというのに。2025/07/31

pohcho

56
2019年7月に起きた京アニスタジオ放火事件。36人の犠牲者を出した惨い事件についてのノンフィクション。アニメーターというご職業のせいだろうか。被害者のみならずご遺族まで優しい方が多い気がする。特に池田晶子さんのご主人はすごい(犯人と対話を重ねるのだが、普通はこんなことできない)それに比べて犯人の稚拙さが印象深い。不幸な生い立ちと氷河期世代という背景には同情すべき点もあるが、それにしても自分勝手すぎる。前科があり、精神科の治療や福祉サービスも受けていたのに、どこかで凶行を止めることはできなかったのか。2025/08/04

D

51
京アニ放火事件のルポルタージュ。被害者家族の苦しみやショックと加害者の生い立ちが強く印象に残る。ネグレクトや虐待で機能不全となった家族で育ち、挫折や歪んだ自己肯定感から稚拙な犯行を繰り返していく。そして、行くつく先があの事件ということが、うまく言葉にできない。2025/07/22

踊る猫

38
(ここから書くことはいつも以上に書評とは関係ない「ヨタ話」である。為念)過度に犯人を自分と同一視するのはもちろんみっともないというものだが、それでもぼく自身ロスジェネとして生きてきたので青葉真司の苦悩と妄執、そして途方もない憎悪にたいしてひたすら唸らされ、どこかうっすら泣けてきたことを告白したい。あまりと言えばあまりに幼稚な「大逆転」を狙い果たしきれなかった痛ましさ、そしてそこから生まれた身勝手でおよそ合理的ではない凶行。この書物はそうした事件に多角的に肉薄し、いまだくすぶる問題をあぶり出す有効性を備える2025/07/31

ぽてち

36
2019年7月18日に起きた京都アニメーション放火殺人事件。明治以降で最悪の犠牲者を出したこの事件に、地元である京都新聞の記者たちが多方面から向き合った力作である。新聞連載では2024年度新聞協会賞を受賞したそうだが、本書は書き下ろしの作品だ。被害者遺族と向き合う姿勢、青葉の心の闇を探る取材など、抑えた筆致ながら熱い思いが伝わってくる。読むべきポイントは多い。青葉が「パクられた」と主張する小説のタイトルも初めて知った。死刑は確定したが、残された時間を使って何らかの形で本心を吐露してほしいものである。2025/07/03

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