自分は「底辺の人間」です―京都アニメーション放火殺人事件

個数:
電子版価格
¥1,760
  • 電子版あり

自分は「底辺の人間」です―京都アニメーション放火殺人事件

  • 出版社からのお取り寄せとなります。
    入荷までにおよそ1~3週間程度かかります。
    ※商品によっては、品切れ等で入手できない場合がございます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷までの期間】
    ■通常、およそ1~3週間程度

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。
    ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • 店舗受取サービスはご利用いただけません。

    ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784065403044
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0036

出版社内容情報

2019年7月18日に起きた京都アニメーション第1スタジオへの放火。
36人もの尊い命が奪われた悲惨極まりない事件はなぜ起きたのか。

被告の青葉は、公判で自身のことを「底辺の人間」と呼び、「底辺の論理」によって罪を犯したと話した。
事件を防ぐ手立てはなかったのか。
そして、遺族が直面した喪失と、メディアスクラムなどの苦しみを生まないためには何ができるのか。
これらの問いに答えるため、地元紙ならではのネットワークをいかして遺族に寄り添い、6年間取材を積み重ねた。
2024年度新聞協会賞を受賞した地元紙・京都新聞の連載「理由」をもとに書き下ろした一冊。

――「はじめに」より――
この男は何者なのか?
社会を震撼させた事件が2019年7月18日、京都市にある京都アニメーション第1スタジオで起きた。
放火により36人が死亡、32人が重軽傷を負った。地元紙の京都新聞は過去最大級の取材態勢を組み、事件の背景や犠牲者の人となりなどを精力的に報じた。しかし、抜け落ちている大きなピースがあった。それは、現場近くで身柄を確保され、後に放火や殺人容疑などで逮捕、起訴された男の実像。大やけどを負い、懸命の治療で一命をとりとめたが、初公判までの4年間、供述内容や近況などの情報は極めて断片的にしか入らなかった。
最後のピースが、公判を通じてついに埋まる──。しかし、取材班の思惑は、公判が始まると戸惑いに変わっていった。


【目次】

第1章 暴走 現場近くの公園/惨劇/逃走/娘との対面
第2章 喪失 涼宮ハルヒにそっくり/『氷菓』に託した青春
第3章 遺族 メディアスクラムのなかで/風化への思い/実名か匿名か
第4章 半生 初公判/「バオウ」と呼ばれた少年/真面目にやっても報われない
第5章 執着 京アニとの出会い/無差別殺人/連鎖/司法と福祉の狭間で
第6章 対峙 敬称の理由/11分間/手紙/叱ってくれる人
第7章 罪科 死刑囚の心/控訴取り下げの理由/喪失の痛みを抱えて など

内容説明

なぜ36人もの命は奪われてしまったのか。2024年度新聞協会賞受賞(連載「理由」と公判報道)。

目次

第1章 暴走
第2章 喪失
第3章 遺族
第4章 半生
第5章 執着
第6章 対峙
第7章 罪科
資料

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

174
あの日から6年。平成以降最悪の大量殺人が起こってしまった。何が起こりなぜ発生し、その後どうなったのか、京都新聞取材班の記録書。被害者や遺族の苦しみが癒えることはない。青葉真司はどういう環境で育ち、なぜ歯止めが効かず罪を重ねたのか。彼は公判で語った。自分は底辺の人間であると。自作小説のアイデアを盗まれたと逆恨み、他責思考に陥った果ての悲劇。永遠の苦しみを耐えられなかったのか。確かに救われない世代はあったが、その行為は決して許されない。人生は誰もが思い通りにはいかない中で困難の影に希望を探しているというのに。2025/07/31

パトラッシュ

153
夢も希望も失って周囲から完全に孤絶した人は、無関係な面々を巻き込んで拡大自殺としての大量殺人に走る。「底辺の人間」を自称する京アニ放火殺人犯の青葉真司は、そのパターンに恐ろしいほど合致する。イタズラ好きの死神が彼を選び、悪運不運を一身に集中させ事件を起こすよう誘導したようだ。無理もないと思えてしまう悲惨さだが、そこで生まれた狂った妄想の犠牲になった京アニ社員とその遺族には理不尽でしかない。生きるには弱すぎた男が究極の権力である殺人を犯して生きた実感を得る悪夢のような現実を前に、私たちは立ちすくむしかない。2025/08/08

yutaka

85
2019年7月18日に起きた京都アニメーション第1スタジオへの放火事件を追ったルポ。 事件から6年…。青葉被告にとって事件は、やり過ぎたとは思っていても、放火自体は京アニが自分のアイディアをパクったことや、闇の組織のナンバー2に対しての正当な報復だとの認識に変わりはないように感じられた。育成暦や疾病など斟酌すべき点もあるのかもしれないが、被告(死刑囚)が真に反省をする日がくるとは思えない。読み終わった感想は、虚しいって言葉が一番近いでしょうか。2025/08/17

pohcho

64
2019年7月に起きた京アニスタジオ放火事件。36人の犠牲者を出した惨い事件についてのノンフィクション。アニメーターというご職業のせいだろうか。被害者のみならずご遺族まで優しい方が多い気がする。特に池田晶子さんのご主人はすごい(犯人と対話を重ねるのだが、普通はこんなことできない)それに比べて犯人の稚拙さが印象深い。不幸な生い立ちと氷河期世代という背景には同情すべき点もあるが、それにしても自分勝手すぎる。前科があり、精神科の治療や福祉サービスも受けていたのに、どこかで凶行を止めることはできなかったのか。2025/08/04

シャコタンブルー

60
「被告人を死刑に処する」143日間にわたる一審の判決結果に異論は無いだろうと思えたが「生きる存在があるからこそ、そこに謝罪、償う意識が生まれるのではないか」という遺族の方がいることに驚かされた。憎悪や怨嗟だけに囚われずに良心の呵責を求める言葉の重さ・・そして第6章の「対峙」はあまりにも衝撃だった。青葉真司に対して遺族が「青葉さん」と呼ぶ敬称の理由があまりに切なく哀しい・・幼い我が子に対する深い愛情が心に響く。この凶悪事件を過去の遺物にしてはならない。何処かに凶行を防ぐ手立てがあるかも知れない。2025/08/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22730199
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ドワンゴ」にご確認ください。

最近チェックした商品