出版社内容情報
「宇宙人を殺すのはなんの犯罪にもあたらねえんだよ」
人間社会に溶け込み、悪事を働いている宇宙人を駆除すれば一晩で15万円。簡単なお仕事だといわれ、人生に行き詰った三浦馬連と山井孝直は宇宙人の隠れ家をタタきに向かう。合法ドラッグ、裏切りの裏切り……人はみんな思い込みで生まれて、勘違いで死んでいく。
日本語ドーピングの新鋭が描く、この世界の不条理=馬鹿馬鹿しさ。
【目次】
内容説明
日本語ドーピングの新鋭が描く、この世界の不条理=馬鹿馬鹿しさ(absurdity)。人生に行き詰まった三浦馬連と山井考直は、指示役・両角の命令通り、宇宙人の隠れ家をタタキに向かう。脱法ドラッグ、裏切りの裏切り…人はみんな思い込みで生まれて、勘違いで死んでいく。
著者等紹介
献鹿狸太朗[ケンシカマミタロウ]
1999年生まれ。慶應義塾大学大学院修了。16歳の時、「月刊少年マガジンR」にて三ヶ嶋犬太朗名義の『夜のヒーロー』で漫画家デビュー。高校卒業後すぐに「ヤングマガジンサード」で『踊るリスポーン』連載開始。第59回文藝賞で「青辛く笑えよ」が最終候補となる。小説デビューとなる『赤泥棒』は発売後即重版となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおり
8
16歳の馬連(ばれん)が涙ぐましく徹底的に馬鹿に徹している。 過酷な環境で生きていくのに(自身ではそう思っていないのかもしれないが)馬鹿になる選択をしているよう。弟の名前は紫明(しあが)…そんな家庭環境で、弟と妹を思う心優しい兄、馬連。 ラスト数ページで種明かし(と本人は思っていないだろうけど)してしまう馬連。読者である私は爽快で悲しい気分。相棒の山井にも気を使う優しい馬連。 2人はこれからも宇宙人を殺し続けるのだろうか?どちらにしてもろくな未来が待っていないのが辛い。
ネック
6
前作より読みやすかった! 闇バイトっぽい仕事をする未成年の2人が悪戦苦闘するのが分かりやすかったのかも。 2人のボスがカッコイイのも良いですね。2025/07/18
keisuke
3
献鹿狸太朗の新刊なんて読みたいに決まっている。「頭がわるくて悪くて悪い」というタイトルからもう香ばしくて最高。『宇宙人を殺すのは犯罪にもあたらねえんだよ』というコピー。「みんなを嫌いマン」のように宇宙人的な存在が出るのかと思いきや、タイトル通り「頭がわるくて悪くて悪い」人たちの、完全にアウトな行い。誰も、何も救われなくて、わざわざ出てきた弟妹もその後がわからず、頭が悪いまま。最高としか言いようがないけど、本当に合わない人には全く合わない。兄弟の名前も頭が悪い。 2025/07/16
雫川
1
相変わらず露悪的な描写に容赦がない。ひたすら面白い。2025/07/21