出版社内容情報
2015年10月9日、ユルゲン・クロップがリバプールFCの監督に就任し、長年の停滞を打ち破った。その指揮のもとで“メンタリティ・モンスター”と称されるチームが生まれ、UEFAチャンピオンズリーグやプレミアリーグ制覇など数々の栄光をつかみ取る。そして2024-25シーズン、新たな監督アーネ・スロットが指揮を執ったリバプールFCは、クロップが築き上げた強固な基盤をもとに再びプレミアリーグを制覇し、そのチームづくりの完成度を証明した。
本書では、その足跡をたどるとともに、フェンウェイ・スポーツ・グループの主要投資家であるマイク・ゴードン、かつてリバプールFCで主力を担ったスティーブン・ジェラード、さらに選手・監督として多大な功績を残したクラブのレジェンド、サー・ケニー・ダルグリッシュが寄せるコメントを交えている。また、モハメド・サラーやヴァージル・ヴァン・ダイクなど現在もリバプールを支える中心選手に加え、クロップのもとで飛躍を遂げた若手選手や名勝負を繰り返したライバルチームの監督までも登場し、監督のリーダーシップや哲学、そして劇的な名場面を証言する。
特にバルセロナとの歴史的逆転勝利や、30年ぶりのリーグ制覇、さらには24-25シーズンに至る道のりでは、クロップが選手たちをどのように鼓舞し勝利へと導いたのかが明らかになる。その手腕によって選手一人ひとりの潜在力を引き出し、リバプールFCをヨーロッパ屈指の強豪へと成長させた事実も興味深い。本書は、クロップがいかにしてリバプールを再生へ導き、新たな黄金時代への道を築いたのかを鮮やかに描いた一冊である。