講談社選書メチエ<br> 遊牧王朝興亡史―モンゴル高原の5000年

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講談社選書メチエ
遊牧王朝興亡史―モンゴル高原の5000年

  • 白石 典之【著】
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  • サイズ 46判/ページ数 336p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065383209
  • NDC分類 222.6
  • Cコード C0322

出版社内容情報

ユーラシアの遊牧民が、世界史のなかで果たしてきた役割の大きさについては、近年、広く知られている。黒海沿岸にまで黄金文化を展開したスキタイや、歴代の中華王朝を脅かした匈奴や鮮卑、突厥などの存在、さらに13世紀にモンゴルが築いたユーラシアの東西にまたがる大帝国は世界史の転換点になったといわれる。
しかし、こうして語られる壮大な歴史像に、本書の著者は心を躍らせる一方で、不満も感じてきたという。そのなかに「遊牧民の姿は見えなかった」というのだ。
ユーラシア大陸を人体に見立てれば、モンゴル高原がその心臓部にあたるという。そこに暮らす遊牧民たちの動静が生み出す人と物の流れが、血流のように各地に行きわたり、人種、民族、宗教の垣根を越えて新しい細胞を目覚めさせてきたのだ。本書は、30年以上モンゴル各地の遺跡を発掘してきた著者が、その成果を集成した「遊牧王朝全史」である。
近年の考古学は理系研究者との協業により、新たな知見を次々もたらしている。例えば、出土人骨の最新のゲノム解析では、多数の東ユーラシア人を少数の西ユーラシア系エリートが統治していた匈奴という遊牧王朝の実態がわかってきている。また、歯石からは摂取していた乳の種類もわかるという。さらに、権力の源泉となる鉄はどこから来たのか、モンゴル帝国が営んだカラコルム首都圏の実態は――。文献史料には表れてこない、遊牧と騎乗の起源の探究に始まる「馬と遊牧のユーラシア史」を知る必読の書。

目次
はじめに
第一章 始動する遊牧民族――青銅器・初期鉄器時代
1 遊牧民の登場
2 家畜馬の到来
3 エリート層の形成
4 遊牧王朝の萌芽
第二章 台頭する遊牧王権――匈奴、鮮卑、柔然
1 ゴビ砂漠の攻防
2 シン・匈奴像
3 単于の素顔
4 みずから鮮卑と号す
5 カガンの登場
第三章 開化する遊牧文明――突厥、ウイグル
1 トルコ民族の勃興
2 大国の鼻綱
3 突厥の再興
4 ウイグルの興亡
第四章 興隆する遊牧世界――契丹、阻卜、モンゴル
1 契丹と阻卜
2 モンゴル部族の登場
3 最初の首都
第五章 変容する遊牧社会――イェケ・モンゴル・ウルス
1 国際都市の繁栄
2 大造営の時代
3 亡国の影
おわりに
参考文献
索引

内容説明

ユーラシア大陸を人体に見立てると、その心臓がモンゴル高原だ。そこに生きる遊牧民の動向は、ときに大きく各地に衝撃を与えてきた。歴代の中華王朝を脅かした匈奴、鮮卑、柔然、突厥、契丹。そして、ユーラシアの東西を結んだモンゴルの世界帝国。彼らはいつから馬に乗り、遊牧はどのように始まったのか。権力の源泉=鉄はどこで産出され、首都はいかに建設されたのか。理科系研究との協業は、人種の構成や家畜の出生地も突き止める。最新の考古学が明らかにする「馬と遊牧のユーラシア史」。

目次

第一章 始動する遊牧民族 青銅器・初期鉄器時代(遊牧民の登場;家畜馬の到来;エリート層の形成;遊牧王朝の萌芽)
第二章 台頭する遊牧王権 匈奴、鮮卑、柔然(ゴビ砂漠の攻防;シン・匈奴像;単于の素顔;みずから鮮卑と号す;カガンの登場)
第三章 開化する遊牧文明 突厥、ウイグル(トルコ民族の勃興;大国の鼻綱;突厥の再興;ウイグルの興亡)
第四章 興隆する遊牧世界 契丹、阻卜、モンゴル(契丹と阻卜;モンゴル部族の登場;最初の首都・アウラガ)
第五章 変容する遊牧社会 イェケ・モンゴル・ウルス(国際都市の繁栄;大造営の時代;亡国の影)

著者等紹介

白石典之[シライシノリユキ]
1963年、群馬県生まれ。筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程単位取得退学。モンゴル科学アカデミー歴史研究所に二年間留学(日本学術振興会海外特別研究員)。現在、新潟大学人文学部教授。博士(文学)。専門はモンゴル考古学。2003年、第一回「最優秀若手モンゴル学研究者」として、モンゴル国大統領表彰。2023年、モンゴル国北極星勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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評価

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

98
私の頭の中の乏しい歴史知識では、モンゴル高原における遊牧民は歴代の中華王朝の北辺を掠める民という理解、ある時突然現れ、そのうち消え去り、その後は行方知らずの集団。(少なくともチンギス・カーンの時代までは。)しかし、それは全て中国側の視点に立った見方。これは豊富な文字記録(史書)を残した中華王朝と、殆ど文字記録が無く遺跡などの発掘からしか推測できない遊牧王朝の差に起因するのであろう。本書は、そんな遊牧王朝の興亡の歴史を紐解いてくれる。さすが古い時代の遊牧王朝の盛衰は発掘調査に基づく考古学的推定が中心で⇒ 2025/03/19

姉勤

35
人が家畜と共存して12000年、とか。特に馬に直接乗るようになって人間の行動範囲は格段に伸びた。インド同様、歴史に重きを置かなかったユーラシアの遊牧民族の集団が、発達に数百年かかった、製鉄、交易、都市と、世界文明の遅々たる進捗がリンクするによって、小集団から他民族国家、そして史上最大の版図を有したモンゴル・ウルスの誕生へと爆発的に革新して行く。異民族の伝聞的文献によって漠然としていた彼らが、地道ながら科学的、工学的知見に基づいたフィールドワークによってベールを脱ぎ出したことに興奮した。2025/04/28

よっち

24
30年以上モンゴル各地の遺跡を発掘してきた著者が、その成果をもとに語る遊牧王朝全史。青銅器・初期鉄器時代における遊牧民の登場から家畜馬の到来、エリート層の形成、遊牧王朝の萌芽。匈奴、鮮卑、柔然といった単于による遊牧王権の台頭。トルコ民族の勃興と突厥、ウイグルにより開化した遊牧文明。契丹、阻卜、モンゴル部族の登場と営んだカラコルム首都圏の実態。国際都市カラコルムの繁栄によって人口が膨れ上がって変容していく様子までを解説していて、考古学をベースとする新たな知見を盛り込んだ遊牧民族の姿を浮き彫りにしていました。2025/03/05

電羊齋

19
ユーラシア大陸における遊牧の始まりから匈奴、鮮卑、柔然、突厥、ウイグル、契丹、さらにはこれまであまり知られていなかった阻卜、そしてモンゴル帝国に至る遊牧民の興亡史が最新の考古学的成果により語られる。本書からは、モンゴル高原の遊牧民が多様な集団が入り混じる多様さと国際的で高度な文化・文明を有する王朝を築き上げていったことがわかる。特に農耕・建築技術・製鉄技術についての成果が興味深い。これまでの遊牧民・遊牧王朝イメージを大幅に塗り替えてくれる本だと思う。考古学からここまでわかるのかと感心させられた。2025/04/01

ジュンジュン

12
タイトルから治乱興亡を期待したのだが…あとがきより→文献史料より物質資料(墓など)に基づく事に紙幅を割いた。よって人物や出来事は可能な限り割愛した。故に従前の歴史書になれた方には不満足かもしれない…と。確かにその通りだったし退屈な部分もあった。が、長年フィールドワークを続けてきた考古学者の矜持が行間から滲み出ていて、悪くはなかった。2025/04/19

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