講談社学術文庫<br> 『孫子』の読書史―「解答のない兵法」の魅力

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講談社学術文庫
『孫子』の読書史―「解答のない兵法」の魅力

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  • サイズ 文庫判/ページ数 296p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065376720
  • NDC分類 399.2
  • Cコード C0110

出版社内容情報

華々しい戦史も、将軍たちの勇壮な逸話も、ましてや必勝の極意もない小さな兵法書は、なぜ2400年にわたる世界史的ベストセラーになりえたのか?
曹操、蒋介石、毛沢東、山鹿素行、吉田松陰、旧陸海軍、公安警察、労働組合、電通、そしてイギリス軍やアメリカ軍へと読み継がれてきた歴史を辿りつつ、形篇や勢篇、行軍篇など実際のテキストを吟味し、その「魅力」の源泉に迫る!

【目次】
はじめに
中国王朝名一覧
■第一部 書物の旅路ーー不敗への欲望
第一章 戦いの言語化ーー『孫子』の原型
第二章 成立と伝承
第三章 日本の『孫子』ーー江戸時代末期まで
第四章 帝国と冷戦のもとで
■第二部 作品世界を読むーー辞は珠玉の如し
第一章 帝王のためにーー『群書治要』巻三三より
第二章 形と勢ーー永禄三年の読み
第三章 不確定であれーー銀雀山漢墓出土竹簡「奇正」
第四章 集団と自然条件ーー西夏語訳『孫子』より
おわりに
参考文献
学術文庫版へのあとがき

【本書の主なトピック】
□『孫子』古典化の秘密は非万能・抽象・非戦志向にあり
□日清・日露戦争の勝利で進んだ『孫子』の聖典化
□米軍を『孫子』研究に向かわせた毛沢東率いる人民解放軍の脅威
□電通PRセンター初代社長が仕掛けた企業経営者向け『孫子』キャンペーン
□帝王・皇族は『孫子』から何を学んだのかーー『群書治要』
□なぜ勝ち負けが生ずるのかーー形篇・勢篇
□無限に変化し、不確定であれーー銀雀山漢墓出土竹簡「奇正」
□”China Rising”で『孫子』は21世紀世界の必読書へ

内容説明

はなばなしい戦史も、将軍たちの勇壮な逸話も、ましてや必勝の極意もない小さな兵法書は、なぜ二四〇〇年にわたり読み継がれてきたのか?曹操、〓介石、毛沢東、吉田松陰から、旧陸海軍、公安警察、労働組合、企業経営者、アメリカ軍まで、その世界史的な遍歴を辿りつつ、形篇・勢篇・行軍篇など実際のテキストを吟味し、「魅力」の核心に迫る!

目次

第1部 書物の旅路―不敗への欲望(戦いの言語化―『孫子』の原型;成立と伝承;日本の『孫子』―江戸時代末期まで;帝国と冷戦のもとで)
第2部 作品世界を読む―辞は珠玉の如し(帝王のために―『群書治要』巻三三より;形と勢―永禄三年の読み;不確定であれ―銀雀山漢墓出土竹簡「奇正」;集団と自然条件―西夏語訳『孫子』より)

著者等紹介

平田昌司[ヒラタショウジ]
1955年、島根県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程中国語学中国文学専攻中退。中国語学研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

電羊齋

12
本書では『孫子』が人間集団の運動を簡潔に記し、そこには勝つための具体的な「解答」が書かれているわけではないこと、それゆえに『孫子』が抽象性と普遍性を持つことに着目する。そしてそのために『孫子』が中国、日本および世界でさまざまな読まれ方をされてきたことを紹介する。第I部は『孫子』の成立と銀雀山漢簡本の位置づけ、前近代中国と日本での『孫子』、満洲語訳からの仏訳、近現代日本、中国、西洋での受容など読み応えがある。第II部も西夏語訳の紹介など読み所が多い。「学術文庫版へのあとがき」では今世紀の状況について補足。2024/12/22

やす

8
ゆる哲学ラジオ?で言及していたので読んでみた。あとがきに曰く、そんなに大したものではないのになぜか世界的に有名である。どうやら日露戦争で日本がロシアに勝ったのは孫子のおかげと西洋人が思ったことが大きいらしい。太平洋戦争においてもオーストラリア人が日本軍の分析のために孫子を訳しており、この本は、最近の中国の動向のため復刊されているとのこと。孫子は春秋戦国時代に成立前6から4世紀の間。日本に渡り、中国では一時途絶えたものが逆輸入されたものもあるという。2025/03/08

さとうしん

8
第Ⅰ部では銀雀山漢簡本の位置づけ、伝統中国や日本での『孫子』の扱いの変化、西洋での翻訳の問題と『孫子』に対する問題意識の変化等々読みどころとなる論点が多い。本書によって『孫子』だけでなく漢籍そのものに対する理解も深まるだろう。第Ⅱ部の「作品世界を読む」でも『群書治要』での摘録や西夏語訳など、ほかの『孫子』本ではまず取り上げられないテキストを紹介している。2024/11/20

えふのらん

3
孫子の作者を巡るあれこれから中国と日本での受容、著者選りすぐりの注釈をまとめたメディア論系の研究書。作者については銀雀山漢簡を軸にした編纂過程の推定が主で、そこから派生する形で孫臏や孫武ら作者に関する議論、弟子(自称)や朱子学による改作といった漢代前後の孫子像を探っている。曹操の注釈はもちろん、司馬遷の史記に描かれた孫子像や北宋での武挙(科挙の軍事部門)への導入なども紹介されている。2024/11/26

てっき

2
以前から読もうと思って積んでいた本。中身は中国語教師による『孫子』の原本からの改版の流れとそれが中国・日本・西洋においてどのように発見・受容され、現在の様な地位を築いたかについて考察した物。特に、中国語教師という視点から、原本からの写本時の誤字の可能性や、更なる古典からの引用の可能性を指摘していた点は興味深い。また、西洋に『孫子』が紹介されるきっかけが日本を経由してのものだったとする考察については、旧帝国陸海軍のプロパガンダが垣間見え、こちらも刺激的な内容だった。2024/12/29

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