講談社選書メチエ<br> 地中海世界の歴史〈3〉白熱する人間たちの都市―エーゲ海とギリシアの文明

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講談社選書メチエ
地中海世界の歴史〈3〉白熱する人間たちの都市―エーゲ海とギリシアの文明

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  • サイズ 46判/ページ数 320p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065364086
  • NDC分類 209.3
  • Cコード C0322

出版社内容情報

「地中海世界」4000年の文明史を、古代ローマ史研究の第一人者が描きつくす全8巻シリーズの第3巻。講談社選書メチエ創刊30周年特別企画。
第3巻のテーマは、エーゲ海とギリシアの文明。「神々の世界」から「人間」が歴史の主役となる、「人間主義の黎明期」である。紀元前3000年頃に始まるエーゲ文明は、前半をミノア文明、後半をミュケナイ文明に代表されるが、前1200年頃、ドーリア人や「海の民」の侵入・襲撃などにより崩壊する。その後の「暗黒時代」を経てアテナイ、スパルタに代表される都市国家(ポリス)が発達し、前5~4世紀に最盛期を迎える。
ギリシア世界は、ギリシア本土だけでなく、小アジア・黒海沿岸から、イタリア半島南部、シチリア島、さらにマルセイユやリビア沿岸へと広がり、各地に植民都市が建設された。それらの都市では、自然科学や哲学が産声をあげ、理性に根ざした芸術や文学とともに、人間は自由で平等であることを自覚するようになり、民主政治をも生み出したのだった。
しかし、その「自由な市民社会」は奴隷制度と表裏一体であり、プラトンやアリストテレスら卓越した知識人さえも、「自然による奴隷」を自明のものとしていた。そこに古代社会の深淵が顔をのぞかせていたのである。

目次
はじめに
第一章 陽光は暗黒を照らす
1 エーゲ海の宮殿文明
2 英雄叙事詩が語る「新しい人間」
3 ポリスの誕生 
第二章 拙き理知の彼方に
1 神々と人間への讃美
2 軍国主義の覇者・スパルタ
3 交易の都市、哲学の都市
4 大国アテナイの僭主と賢人
第三章 熱意と思索の結晶
1 クレイステネスの民主政
2 先進国ペルシアとの戦争
3 下層市民の政治参加と教育論争
4 ペリクレスの黄金時代
5 行動する人々の祝祭
第四章 都市の自由と古代社会の深淵
1 ペロポネソス戦争、二七年の激闘
2 アテナイの哲人たち
3 混迷するギリシア世界
4 「古典期」の女性と社会
5 奴隷と自由人
おわりに

内容説明

紀元前一二世紀、「海の民」の襲撃でミュケナイ文明が崩壊した。その後に訪れた「暗黒時代」と「前八世紀ルネサンス」は、英雄オデュッセウスに象徴される“新しい人間”を生み出し、アテナイ、スパルタなどのポリスを形成していく。ギリシア人の植民市が地中海沿岸の各地に建設され、自由に目覚めた人々は、理知的な科学と哲学を創出する。先進国ペルシアの圧力に抗して鍛えられる民主政治、絶え間ない戦争と奴隷制。文明の輝きは、深い闇を作る。

目次

第1章 陽光は暗黒を照らす(エーゲ海の宮殿文明;英雄叙事詩が語る「新しい人間」;ポリスの誕生)
第2章 拙き理知の彼方に(神々と人間への讃美;軍国主義の覇者・スパルタ;交易の都市、哲学の都市;大国アテナイの僭主と賢人)
第3章 熱意と思索の結晶(クレイステネスの民主政;先進国ペルシアとの戦争;下層市民の政治参加と教育論争;ペリクレスの黄金時代;行動する人々の祝祭)
第4章 都市の自由と古代社会の深淵(ペロポネソス戦争、二七年の激闘;アテナイの哲人たち;混迷するギリシア世界;「古典期」の女性と社会;奴隷と自由人)

著者等紹介

本村凌二[モトムラリョウジ]
1947年生まれ。一橋大学社会学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。文学博士(西洋史学)。東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授、早稲田大学国際教養学部特任教授を経て、東京大学名誉教授。おもな著書に『薄闇のローマ世界―嬰児遺棄と奴隷制』(東京大学出版会、サントリー学芸賞)、ほかがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

93
木村先生による地中海歴史の3作目でギリシャ世界の歴史が述べられています。かなり詳細にポリスや当時先進国であったペルシャとの戦いなどが描かれています。従来読んできた歴史関連書のレベルからより詳しく論じられています。とくに最後の方での18世紀以降のドイツ人がギリシャを愛好していてナチスがスパルタを利用したということが述べられていてそこが新鮮に感じられました。2024/12/24

まえぞう

22
第3巻はギリシャです。帝国へと発展したローマとは異なりポリスという小さなまとまりを維持したギリシャ。違いは、市民権を広く解放したローマと、制限したギリシャ諸ポリスにあるようですが、何がそうさせたのかについては今一わかりませんでした。結局、混迷するなかで、次巻ではアレクサンダー大王の出現を向かえることになります。2025/01/13

ピオリーヌ

13
ギリシア古典文明は、その深層において、アジアとアフリカの文明に起源をもっているというバナールの『ブラック・アテナ』を紹介し、ギリシアも日本も、言語、宗教およびその他の文化的影響を長期にわたって外部から受け入れながら、外部の文明に決して飲み込まれず、取捨選択を重ねながら立派に土着の独自性を磨き上げてきたのだ、と日本とギリシアの共通点をあげている辺り特に興味深い。2024/09/12

ジュンジュン

12
心性という人々の思考や感覚を推し量る方法で、古代ギリシャの歴史を語る。ポリスを「農耕市民の戦士共同体」と捉え、その変容と都市国家の興亡とをリンクさせていく。なるほどと思える部分もあったが、やはり心性という曖昧模糊としたもので語る為か、よく分からない部分も多かった。2025/03/04

さとうしん

8
前巻ではペルシア側の視点から見たペルシア戦争を今巻ではギリシア側の立場から見る。近年オリエントの文明の影響を強く受けたと評価されるギリシア文化だが、その関係性や立場は中国文明の影響を強く受けた日本と似通っているという。そして否定的に評価されがちなスパルタの気風について、女性は子どもさえ産んでしまえば放縦でも許されたとか、市民の間に貧富の対立が生じるのを恐れていたのではないかとか、アテナイとは対称的に海外に積極的に領土を求めようとしなかったといったような意外な評価が展開されている。2024/07/17

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