出版社内容情報
「素晴らしい音楽を世に送り出せ!」
新人バンドのデビューに奔走するレコード会社。契約を勝ち取り、狙うはアニメの主題歌。次々と難題がふりかかり、予想外の事態に。
え……? 彼らは何かを隠してる!
迫真の音楽業界ミステリ
「我々はアーティストを裏から支える役回りだ」
「耳ってのは脳と直結してる。音を聴くんじゃない。脳で読み取れ」
「才能はあっても、芽の出なかった者が死屍累々の業界だからね」
「アーティストを知るのは初歩。血肉になるまで一緒に歌いあげろ」
扱いづらいベテランを売りこみ 社内外の駆け引きにも惑わされる。新人の才能を見出した若き社員が業界の荒波に立ち向かう!
内容説明
新人バンドのデビューに奔走するレコード会社、契約を勝ち取り、狙うはアニメの主題歌次々と難題がふりかかり、予想外の事態に。え…?彼らは何かを隠してる!迫真の音楽業界ミステリ!
著者等紹介
真保裕一[シンポユウイチ]
1961年東京都生まれ。’91年『連鎖』で第37回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。’96年『ホワイトアウト』で第17回吉川英治文学新人賞、’97年『奪取』で第10回山本周五郎賞、第50回日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で第25回新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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akky本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
198
真保 裕一は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、新人バンドデビューミステリ、スリリングな展開で楽しめましたが、魂の歌が聞こえるまでのレベルではありませんでした。SNS全盛、一億二千万総監視社会で有名になるのは大変なんでしょうね。ベイビーバードの実際の魂の歌をLIVEで聴いてみたい♪ https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003868112024/05/03
オーウェン
63
音楽関係の内幕を描くお仕事小説。 カノンミュージックのアーティスト担当の芝原が見つけた逸材。 ベイビーバードというバンドであり、その歌声に惚れレーベル契約へと向かう。 アニメの主題歌のタイアップも決定したが、ベイビーバードのメンバーに前科の疑いが持ち上がる。 顔出しNGの意味がここでわかるが、それ以上にひた隠しにする理由が最後に明かされる。 結局のところ人生に2度目のチャンスは無いのかという部分に結実する。 プロモーションを含め、音楽業界の裏側も見れて楽しめた。2024/07/22
hirokun
58
星3 音楽業界のお仕事小説かと思って読み始めたが、お仕事プラス少年法問題についても提起している作品だった。少年法を題材にして、一人一人の正義は立ち位置、見る角度によって違ってくることを表現しているのだが、何かこのテーマについては深掘りが足りないのではと感じた。読み易い文章で、最近の音楽業界についても知識が得られたが?2024/05/02
漆虎太郎
47
新人バンドのデビューをめぐっての音楽業界の舞台裏を垣間見れて楽しめる作品だった。収益を追求する組織ビジネスと好きな歌を奏でたいアーティストの間に横たわる深い溝、社会ルールと若者たちの願望との温度差など、音楽シーンは一筋縄では何ともならない魑魅魍魎の世界なんでしょう。でも新人バンドが彼らの生い立ちに根差して世間と立ち向かい自分たちの歌を実現させる物語には感動できた。しかもその背景には大きな秘話が用意されていて、音楽を楽しむという意味・意義を読者に問うものだった。作者にリスペクト、大きな拍手を!!2025/03/15
ぽてち
40
レコード会社でA&Rとして働く芝原修は、送られてきたデモ音源の中から原石を発見する。バンド名は“ベイビーバード”。ほとんど情報のない彼らのもとに馳せ参じた芝原は、そこで意外な条件を提示される。音楽業界をテーマにしたお仕事小説だ。ちょっとミステリーっぽい部分もある。想像(期待)していた内容とは違ったけれど、なかなか楽しめた。にしても、「レコードは元来、タイアップが基本なんだ」というセリフ、やばい。結局は商売だから、売れてナンボの世界なんだな。燃え尽きなければいいんだが……。2024/04/14